あなたはパートナーと家計について話し合っていますか? 必要だと思っても、お金の話題になると話しにくい方もいるのではないでしょうか。家計再生コンサルタントとして、2万6000件以上もの家計相談を受けてきた横山光昭氏の著書『収入減でも家計がラクになる貯蓄術 貯金は「夫婦の会話」で9割決まる!』には、そんな状態の家計を改善するノウハウが詰まっています。自分に合った家計改善方法は何か、日常を振り返りながらチェックしていきましょう。
※本記事は横山光昭著の書籍『収入減でも家計がラクになる貯蓄術 貯金は「夫婦の会話」で9割決まる!』(発行:東京ニュース通信社/発売:講談社)から一部抜粋・編集しました。

夏に意外とかかる!「電気代よりもピンチ」な出費の正体
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※写真はイメージです(画像提供:ピクスタ)


夏になると必ずといっていいほど、「電気代」が話題にのぼります。近年の電気代高騰もひとつの原因でしょう。でも、「要注意の支出が別にある」と私は考えます。これは2万6000件もの家計相談で見えてきたひとつの真実です。

「暑いからシャワー」の人ほど水道代に注意
近年は大手電力7社の電気料金が値上げされるなど家計の大きな負担に。夏はエアコンの利用など電力需要が高まるいっぽう、節電意識をもつ人も多いでしょう。
夏に電気代より注意しなければならないのは、別の支出です。相談例を分析すると、夏はとくに「水回り」の支出に対する意識が低いように感じました。
暑さでお風呂よりシャワーを選び、家族が1日に何回もシャワーを浴びる家庭は少なくないのではないでしょうか。朝起きて汗でベタベタだからとシャワー、帰宅後も汗を流すためにシャワー、就寝前にさっぱりするためにシャワーといった感じです。
シャワーは3分で約36リットルの水を使います。お風呂1回分が140〜200リットル程度です
から、ゆっくり20分近くシャワーを浴びると、お風呂1回分の水道代を上回ります。
シャワーだけではありません。夏は汗をかいて衣類の着替えが多くなり、それにともなって洗濯の回数も多くなりがちに。
郊外や地方の場合、持ち家の庭に毎日水をまいたり、子どもの水遊び用にプールを作ったりと、水道を必要以上に使うケースも考えられるでしょう。

夏休みに子どもが家にいることで増える出費とは
ほかでは、夏休みで学校が休みの間、子どもが家にいることで昼ご飯を作ったり、たまに外食になったり。ほかの月より食費がアップするという相談者の声をよく聞きます。
食費のほかに、子どもが塾に通う場合は夏期講習にかかるお金の負担が重いようです。
教育費は聖域化しがちなだけに、気づけば、ひと夏でウン十万円かかるというケースもあるようです。
さらに、統計データからわかった要注意の支出があります。
総務庁の家計調査では、炭酸飲料、コーヒー、ミネラルウォーターなどの飲料支出額が7〜8月に突出して増えています。
以上のように、夏に無意識に増える支出はたくさんあります。
頭に入れておき、意識してブレーキをかけるようにしましょう。


横山光昭
家計再生コンサルタント・ファイナンシャルプランナー・株式会社マイエフピー代表取締役/1971年、北海道生まれ。1999年、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。2001年、札幌で横山エフピー事務所を開業。2008年、株式会社マイエフピー設立。2009年には「年収200万円からの貯金生活宣言」を出版し、ベストセラーに。 2013年、拠点を東京都へ移す。お金の使い方そのものを改善する独自の家計プログラムで、問題の抜本的な解決や確実な再生を目指し、個別相談・指導には高い評価を得ている。これまでの相談件数は、2万6000件を突破。著書は181冊、累計発行部数は397万部。テレビやラジオなどの出演も多数。