下田で最も多くの人が集まるイベント「黒船祭」が5月17日〜19日の3日間、開かれる。今年は下田開港から170周年、第85回目の開催という節目の年に当たり、特大花火打ち上げの資金を募るクラウドファンディングも実施している。(伊豆下田経済新聞)

 昨年の「黒船祭」の様子(関連画像5枚)

 1934(昭和9)年から続く同イベントは、下田開港に尽力した人々の功績をたたえ、世界平和や国際親善を目的に始まった歴史あるイベント。期間中、下田の街なかが祭りムード一色となり、大勢の人出でにぎわう。昨年は地元住民や観光客ら約20万人が参加し、今年も多くの来場者が見込まれる。今年のポスターは下田在住の絵本作家・鈴木まもるさんが手がけた。

 下田市観光交流課の竹本諒さんは「今年は85回目、下田開港170周年の節目。歴史を感じながら祭を楽しんでほしい」、坂倉広亮さんは「下田市が日本で一番熱くなる日。参加者全員で盛り上がりたい」と話す。

 期間中、街なかに多数の屋台が並ぶ中、さまざまなパフォーマーやご当地キャラが登場する「開国市」、170年前に下田条約が結ばれた際の様子をコミカルに描く「再現劇『日米下田条約調印』」、まどが浜海遊公園ステージでのフラダンスやバンド演奏など、各日ともさまざまな催しを予定する。

 見どころは、アメリカ第七艦隊や海上自衛隊の音楽隊による演奏とともに行う2.5キロの「記念公式パレード」と、直径450メートルに及ぶ2尺玉や数十〜百発の玉を連続して打ち上げるスターマインを含む「海上花火大会」。花火大会のためにクラウドファンディングで資金を募るなど、初の試みにも取り組む。同市観光交流課の武田実久さんは「黒船祭が日本一の祭典になるように頑張りたい」と意欲を見せる。