下田で最も多くの人が集まるイベント「黒船祭」が5月17日、開幕した。同祭には米海軍などアメリカからも多数のゲストが訪れ、19日までの会期中は下田の街が国際色豊かなにぎわいを見せる。(伊豆下田経済新聞)

 ペリーの子孫にあたるマシュウ・ペリー博士(関連画像10枚)

 1934(昭和9)年から続く同イベントは、下田開港に尽力した人々の功績をたたえ、世界平和や国際親善を目的に始まった歴史あるイベント。今年は下田開港から170周年、85回目という節目の年に当たる。

 17日は開会に先がけて、午前〜昼ごろに市内小学校にゲストが来校しての日米交流会が開かれた。

 白浜小学校(下田市白浜)には、1854年に下田の人たちを驚かせた黒船艦隊を率いたペリーの子孫にあたるマシュウ・ペリー博士や、初代駐日総領事として下田に着任したタウンゼント・ハリスの子孫にあたるサリー・ラッシュさん、米ニューポートのザイ・カムシボラボン市長らが訪れた。

 ゲストたちは校長室でのあいさつの後、体育館に移動して全校児童たちとの交流会に参加。ゲームなどを通じてのコミュニケーションを楽しんだ。その後、ゲストは各クラスに分かれ、児童たちと一緒に給食を食べた。

 6年の佐々木結咲さんは「ゲームの説明をするのがとても緊張したが、皆さん優しく聞いてくれた」と胸をなで下ろす。会の運営をサポートした佐々木マリア教諭は「子どもたちはとても楽しみにしていた。プラン通りに進行して良かった」と振り返る。

 その後、ゲストたちはペリー上陸記念公園(三丁目)での献花式や、玉泉寺(柿崎)での黒船将兵墓前祭、下田東急ホテル(五丁目)で行われたレセプションパーティーなどに参加。レセプションパーティーでは、合気道三段の松木正一郎下田市長が演舞を披露し、会場を大いに湧かせる場面も見られた。

 この日に予定されていた花火大会は、強風の影響で18日に延期となった。