宇部に「居酒屋劇場 らっぱ」(宇部市中央町1、TEL 050-8887-6314)がオープンして1カ月がたった。オープン日は4月8日。(山口宇部経済新聞)

 「わら焼き」の様子

 刺身・わら焼き・手作り料理を看板に据える同店。店主は宇部出身の磯村仁さん。市内の居酒屋で経験を積み、居酒屋「武蔵」などを県内で展開する「H&N」(小串)の独立支援制度を活用して開業した。

 磯村さんは「尊敬する中西社長と浜本社長から声がかかり、独立したいと考えている人のモデル店になれたらと二つ返事で出店した。自分が魚好きなのもあるが、親族が魚屋で、捌き方や目利きの仕方などを熟知していることから魚をメインにし、お客様が楽しめるパフォーマンス要素を取り入れた」と話す。

 約14坪の店内に、オープンキッチンを囲むカウンター席=14席、テーブル席=12席を備える。魚は、日本近海で水揚げされた旬のものを使用する。「わら焼き」の注文が入ると、束ねたわらに火をつけ、串に刺した魚の表面を炙って仕上げる。「豪快なわら焼きの炎で魚や肉を焼き上げつつ、横で太鼓を叩きながら店全体を盛り上げる。魚を切る場を低く設計し、捌くところも見てもらえるようにして、料理や空間を『劇場』にした」と磯村さん。

 メニューは、当日の仕入れによって変える。刺身は、「イサキの刺身」「黒瀬鰤(ブリ)の刺身」(以上999円)のほか、宇部漁港の鮮魚店で仕入れた宇部産の「甲烏賊(イカ)の刺身」(899円)や「天然鮃(ヒラメ)の刺身」(999円)など。わら焼きは、高知産の「カツオのわら焼き」(1,999円)のほか、「サーモンのわら焼き」(1,799円)、「合鴨のわら焼き」(1,299円)など。手作り料理は「長州鶏もも肉の南蛮漬け」「マーボー茄子」(以上599円)、「ハンバーグ」(699円)などを提供する。

 炭火で焼く長州鶏を使った焼き鳥や、「うにソースのっけ ホタテ貝柱串」(499円)などの炭火料理のほか、「佐賀牛ブリスケの炙り刺し」「本マグロ頭肉の炙り刺し」(以上1,299円)、「白菜キムチとイカのユッケ」(799円)、「マグロ胃袋チャンジャ」(499円)、「ごまダレ海鮮出汁(だし)茶漬け」(699円)なども用意する。

 ドリンクは、「劇場レモンサワー」(499円)、「パイナップルレモンサワー」(549円)などのほか、地酒や焼酎、ビール、ハイボール、カクテル、梅酒、ソフトドリンクなどをそろえる。

 オープンから1カ月がたった。「客層は30〜50代がメインで、出張客や単身赴任の方などがリピートしてくれたり、お客様がSNSに投稿してくれたわら焼きのシーンを見てカップルなどが来店してくれたりしている」と磯村さん。

 「ライブを見に来ているような臨場感と、笑い声が飛び交うにぎやかな雰囲気で、街が楽しくなる店作りをしたい。スタッフの働きやすい環境作りにも力を入れたい。一瞬一瞬を大切にして、心をわしづかみにする料理や接客、空間でお客様の満足度をMAXにできれば」と笑顔を見せる。

 営業時間は、18時〜翌2時(日曜・祝日は22時まで)。