横浜市の商業施設「MARK IS みなとみらい」に4月26日(金)にオープンする複合型映画館「ローソン・ユナイテッドシネマ STYLE-S みなとみらい」の内覧会が4月24日(水)に行われ、“音と振動”を感じて全身で聴く没入音響体感シート「FLEXOUND(フレックスサウンド)」を全12スクリーン、全席に導入した世界初のシネコンの内部がお披露目となった。

みなとみらい線・みなとみらい駅直結の「MARK IS みなとみらい」が開業10周年を迎えるにあたり、開業以来最大規模のリニューアルに着手。リニューアルの締めくくりとしてオープンするのが、「ローソン・ユナイテッドシネマ STYLE-S みなとみらい」(全12スクリーン、合計1050席)だ。STYLE-Sとは、特別“Special”でとびきり“Superior”な体験を提供すると共に、観客の感性“Sensithivity”を刺激する空間で、洗練された“Sophisticated”音響“Sound”と、選りすぐり“Selected”の鑑賞席“Seatで、すばらしい“Sensational”な鑑賞環境を提供するという意味が込められた「ローソン・ユナイテッドシネマ」の次世代ブランド。

同館の大きな特徴となるのが、没入型音響体験システム「FLEXOUND Augmented Audio(フレックスサウンド)」が導入されていること。「FLEXOUND Augmented Audio」とはフィンランドの拡張音響システム開発会社FLEXOUND(フレックスサウンド)社の特許技術による音響システムで、“音と振動”を発生させるスピーカーが内蔵された椅子(=音響体感シート)を使用している。全スクリーン、全席にこのシステムが取り入れられるのは、世界初の試み。内覧会では同シートの体感会も行われた。

椅子の枕や背部から音と振動が発生し、全身で音を聴くことができるシートとなっており、実際に『トップガン マーヴェリック』(22)の冒頭、戦闘機の発着シーンを体験してみると、加速し、飛び立つ場面で起きる振動を感じてこちらの興奮も早くもアップ。ブレーキやエンジン音、お馴染みのテーマ曲も椅子に内蔵されたスピーカーから聴こえてくるため、劇場内のどこの座席に座っても最高のサウンドを味わえることも魅力だ。振動と音が一体となって身体に届いてくることで、一気に映画の世界へと誘われる。

数作品の予告編も体験してみたが、「モンスター・ヴァース」シリーズ第5弾『ゴジラxコング 新たなる帝国』(4月26日公開)では、ゴジラやコングによる咆哮が振動からも伝わり、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15)に登場した女戦士フュリオサの過去を描く『マッドマックス:フュリオサ』(5月31日公開)では車やバイクの爆音もビシビシと肌で感じられるなど、アクションとの相性はもちろんバッチリ。そして川西拓実と桜田ひよりがダブル主演を務めた『バジーノイズ』(5月3日公開)など音楽が鍵となる作品では、リズムに合わせるような音と振動でライブシーンを盛り上げるほか、吉田恵輔監督と石原さとみがタッグを組んだ『ミッシング』(5月17日公開)のような人間ドラマも、登場人物の会話やセリフを鮮明に聴き取ることで、彼らの心まで深く入り込めるはず。ジャンルに関わらず、臨場感ある映像体験ができるのが同シートだ。

オープニング テープカットセレモニーに出席した、フレックスサウンド エグゼクティブオフィサーのイサック・オルヴィックは「すべての皆さんに、音をより敏感に感じる能力をプレゼントします。皆さんはどこの座席からでも音を聴き、音を感じることができる。また皆さんが感じる振動は、映画のなかに実際にいるような感覚を与えます」と力強くコメント。「いままでにないような音を感じてください。一度『FLEXOUND』を体験すると、二度ともとには戻りたくはなくなるはず」と胸を張る。一般座席は通常の映画鑑賞料金で利用できるので、気軽に試してみたい。広くゆったりとした座り心地を目指した音響体感プレミアムシートは、特別料金3000円、会員は2500円(ワンドリンク付き)となる。

また映画館のお楽しみのひとつとなるコンセッションには、ポップコーンやホットドッグ、ドリンクに加え、ローソンで人気のスイーツも登場。4種アソートのマカロンや焦がしバター香るカヌレを購入できるほか、ナチュラルローソンのお菓子も販売している。ローソン・ユナイテッドシネマ代表取締役社長・清水俊英は「ユナイテッドシネマは、3月からローソン・ユナイテッドシネマに変わりました」と口火を切り、「ローソン店頭で行っているキャンペーンに合わせたグッズも展開します」と新たな魅力や同映画館独自の取り組みをみなとみらいから発信すると意気込んでいた。“ライフエンタテインメントモール”をコンセプトとした「MARK IS みなとみらい」は同劇場だけでなく、全15店舗で構成された食品フロアをはじめ、ファッション、雑貨など約180店舗が集積。家族みんなで、1日たっぷりと遊べる施設となっている。ゴールデンウィークはぜひ、みなとみらいへお出かけしてみてはいかがだろう。

取材・文/成田おり枝