5月3日(祝・金)公開の日台合作映画『青春18×2 君へと続く道』からダブル主演の一人、国際的スター俳優シュー・グァンハンと共演の道枝駿佑が登場する本編映像が解禁された。

本作は国内興行収入30億円超のヒットを記録した『余命10年』(22)でも監督を務めた藤井道人にとって初の国際プロジェクトとなるラブストーリー。台湾で話題を呼んだジミー・ライの紀行エッセイ「青春18×2 日本慢車流浪記」を原作に、日本人のアミ(清原果耶)と台湾人のジミー(グァンハン)が“日本×台湾”“18年前×現在”を舞台に紡ぐせつなくも美しい恋を、藤井による脚本、監督で活写する。

始まりは18年前の台湾。高校生のジミー(グァンハン)は、日本から来たバックパッカー、アミ(清原果耶)と出会う。天真爛漫でどこかミステリアスな彼女と過ごすうち、いつしか恋心を抱いていくジミー。アミもまた、ある秘密を抱えながらもジミーに想いを寄せていく。しかし、ある日突然アミが帰国することに。意気消沈するジミーに、アミはある“約束”を提案する。時が経ち、現在。人生につまずき故郷に戻ってきたジミーは、かつてアミから届いたハガキを手に取る。初恋の記憶が蘇り、あの日の約束を果たそうと彼女が生まれ育った日本への旅を決意。東京から鎌倉、長野、新潟、そしてアミの故郷、福島へと向かう道中で、彼女と過ごした日々の記憶が心にあふれだす。


このたび解禁されたのは、日本で一人旅をするジミーと18歳のバックパッカー、幸次(道枝)を乗せた電車が大雪原に入る、息をのむほどに美しい景色を映しだした本編映像。長野県長野市と新潟県長岡市を繋ぐJR飯山線の車内で、ジミーは18歳の頃を思い出しながら、幸次に「一人旅、すごいですね」と話しかける。幸次は「よく旅って“自分探し”って言うじゃないですか? でも、自分は自分だし、一回きりの人生思いっきり楽しみたいんすよね、俺は」と屈託のない笑顔で答える。トンネルの出口に近付くと、幸次がジミーを運転室前に連れていき「3、2、1」とカウントダウンを始める。その瞬間、あたり一面に真っ白に輝く雪景色が広がる。雪が降らない台湾で生まれ育ったジミーは大雪原を前に言葉にならない感動を噛みしめながら、18年前にアミと一緒に観た1本の映画について思いだす。

この印象的なシーンは、実際に運行している電車に乗って、数10秒しかないトンネル内での限られた時間で撮影されたこだわりの映像。3月14日に本作が台湾でプレミア上映された際には、一面に広がる銀世界がスクリーンに映しだされると「ワッ」と感嘆の声が場内に広がったとのこと。そんな冬の日本の景色を美しく映し取る日本パートには「ジミーの旅路をリアルに描きたい」という藤井のこだわりが詰まっている。藤井は「僕たちはジミーのように実際に電車に乗って旅をしました。乗り換えで40分待ちなんてざらですし、雪が降ったら電車も止まる。そうした体験を出来たことで、ドキュメンタリースタイルで日本パートを撮影できました。とにかくリアルにこだわったルートになっているので、公開後に“聖地巡礼”を楽しんでください」と、JR東日本全面協力のもと実現した本作への自信をのぞかせた。

映像の中に収められた美しい日本の原風景は必見。この感動と迫力は映画館のスクリーンで体感してほしい!

文/スズキヒロシ