8月30日(金)より公開される長編アニメーション映画『きみの色』から場面写真と新たな予告映像が到着した。

本作は興行収入19億円の大ヒットとなり、社会現象を巻き起こした『映画けいおん!』(11)、『映画 聲の形』(16)で監督を務めた山田尚子の最新作となる完全オリジナル長編アニメーション映画。人が「色」で見える高校生のトツ子をはじめとした少女たちが、それぞれに向き合う自立、葛藤、恋模様を絵画のように美しい映像で描きだす。

脚本を務めるのは、スタジオジブリや、京都アニメーションの数々の大ヒット作品を手がけ、山田監督とは「けいおん!」シリーズ以降、幾度となくタッグを組んでいる吉田玲子。音楽は『映画 聲の形』、『リズと青い鳥』(18)など山田監督作品のほか、「チェンソーマン」でもサウンドトラックを手がけた作曲家の牛尾憲輔が担当。また、声優には日暮トツ子役に鈴川紗由、作永きみ役に高石あかり、影平ルイ役に木戸大聖という1600人に及ぶオーディションから選ばれた3人が決定。また、3人を導くシスター、日吉子役を新垣結衣が務める。

このたび解禁となったのは、主人公たちのトツ子、きみ、ルイ、そしてシスター日吉子の新たな場面カット。子どものころから人が「色」で見えるトツ子は、唯一自分自身の「色」だけは見えない。日々、嬉しい色、楽しい色、穏やかな色…いろんな人々の色を見て過ごす彼女が、見上げてなにかを見つめる姿が収められている。もう一つのカットでは、トツ子と同じ学校に通っていた美しい色を放つきみの姿が。まだ学校へ通っている時の制服姿のきみは、まるで感情が止まってしまっているかのような眼差しで佇んでいる。そして、トツ子ときみとバンドを組むルイのカットで描かれているのは、自身の担当であるテルミンを演奏する様子。穏やかな表情で演奏するその姿からは、彼のやさしい人柄と音楽への情熱を感じられる場面となっている。

また、トツ子が通う学校のシスター、日吉子のカットも到着。同校の卒業生でもあり生徒たちにとって良き相談相手である彼女は、トツ子たちにとってもまた大切な道しるべとなる重要な人物だ。学校に行かなくなってしまったことを、家族に打ち明けられていないきみ。母親に医者になることを期待され、隠れて音楽活動をしているルイ。誰にも言えない悩みを抱えた主人公たちが、どのように自身と向き合い、葛藤し、どんな物語を奏でていくのか期待が膨らむ新カットとなっている。


あわせて到着したのは、先日解禁となった追加キャストのカットも加わった新予告映像。トツ子の寮のルームメイトで、温かみのある優しい自然色を放ち“森の三姉妹”とトツ子が勝手に名付けた、さく(やす子)、しほ(悠木碧)、スミカ(寿美菜子)、そして主人公の1人、きみと2人で暮らす祖母の作永紫乃(戸田恵子)の4人のキャラクターがスペシャルPVから加わり、フルキャストが登場する新予告編が完成した。

音楽を通して心を通わせていく3人の若者の姿を色彩豊かに描いていく本作。山田監督が手がける美しい映像をぜひスクリーンで体感してほしい。

文/スズキヒロシ

※高石あかりの「高」は、「はしごだか」が正式表記