ジャッキー・チェンの50周年記念アクション大作『ライド・オン』(5月31日公開)の「祝・ジャッキー・チェン 70歳 集大成祭」と題した先行日本最速上映イベントが5月27日に池袋グランドシネマサンシャインで開催され、ジャッキーと同じく“芸歴50年・御年70歳”を迎えた関根勤、ものまねタレントのジャッキーちゃんが出席。中国からラリー・ヤン監督もサプライズ登壇も果たし、会場を盛り上げた。

世界的アクションスターであるジャッキー・チェンが映画初主演を飾った『タイガー・プロジェクト/ドラゴンへの道序章』(74)から50年、『ドランクモンキー 酔拳』(79)の日本初上陸から45年、ジャッキー生誕70年といういくつもの節目を迎える2024年。そんなメモリアルイヤーに公開となる本作は、チェンの人生の集大成ともいえるアクション大作。一線を退いたスタントマンが愛娘、そして愛馬と共に再びスタントに挑む姿を描く。

チェンの大ファンとして知られる関根とジャッキーちゃんが顔を揃え、チェンの映画のイベントに関われることは「本当にうれしい」と喜びをあふれさせてスタートしたこの日のイベント。本作を鑑賞したという関根は「すばらしい。私は涙をこらえられなかった。感動しちゃった!」と映画に感激しきりで、「こういう映画は最高ですね。ハンカチ、3枚はないとダメです」と号泣したことを告白。「いろいろなところで泣ける」とうなずいたジャッキーちゃんは、「やっぱり、スクリーンで観るジャッキー映画は最高ね!」と目尻を下げ、会場から大きな拍手を浴びた。

チェンと同じく、70歳を迎えたという関根。大ファンになったきっかけを聞かれると、関根は「肉体的な動きもすごいんですが、かわいらしいんですよ。僕はコメディが大好きで。コメディとアクションを一緒にやってくれる人ってなかなかいない。だからずっと追いかけています」と熱弁。ジャッキーちゃんは「テレビで『スネーキーモンキー 蛇拳』を観たこと」がチェンとの初めての出会いだと話し、「仮面ライダー、ウルトラマン、戦隊モノ、ジャッキー・チェン。僕のなかのスーパーヒーローだった。子どもとしてはコメディ要素も楽しくて、真似したくなりました」とこちらも強いジャッキー愛を口にした。

ステージには、チェンからビデオメッセージが到着。「関根さん、70歳になられ、芸人になって50年と伺いました。おめでとうございます!一緒に仕事ができることを願っています」と関根に宛てた祝福のメッセージに続き、「ジャッキーちゃん、業界に入って10年になるそうですね!おめでとうございます。僕らの映画を全世界のファンの皆さんに観てもらえるよう、一緒に頑張りましょう」というジャッキーちゃんへのエールも込められていた。関根は「うれしい」としみじみと話し、「データください!」と声を弾ませたジャッキーちゃんは、「皆さんに、ジャッキー・チェンさんの映画を観てもらうために始めたモノマネ。ジャッキーさんからコメントをもらえるようになるなんて、10年前は思えなかったです。とても、とてもうれしいです。どうもありがとうございます」と胸を熱くしていた。

また、ヤン監督が駆けつけるひと幕もあった。拍手と共に迎えられてステージに上がったヤン監督は、「ジャッキーを思い浮かべながら、脚本を書いた。彼がやってくれなければ、そのまま終わってしまっていたと思います。彼がいなければ、この作品は完成していません」と切りだし、「ラッキーなことに、彼が喜んでくれて。撮影現場でもアイデアやアドバイスなど、いろいろなことをサポートしてくれた。全方位で応援してくれました」とチェンに感謝。「私自身も彼のファン」と笑顔を浮かべた。関根が「ジャッキーからの驚いたアドバイスはありますか?」とチェンとの仕事について尋ねると、ヤン監督は「『ずっと俺の顔を見るな』というアドバイスがありました(笑)」とファン心を抑えられずにチェンのことを見つめてしまったと明かしながら、「(チェンは)とにかく体力があって、とてもエネルギッシュ」と刺激的な撮影を回顧。またステージ裏でもジャッキーちゃんと対面したというヤン監督は、「ジャッキー・チェンが、なぜ来たのかと思った。サプライズでした。ハグしようと思ったくらい。本当に似ていますよね!」と驚くほどチェンに似ていると話し、これにはジャッキーちゃんも「うれしいです。皆さん、聞きました?」と観客にアピールして喜びを表現していた。

最後にヤン監督は「この場を借りて、もう一度感謝を申し上げたい」とチェンにお礼を述べながら、「ジャッキーへの尊敬への気持ち、愛がこのなかでどのように描かれているのかを感じ取っていただけたらうれしい」とジャッキーファンの集まった会場に呼びかけ、大きな拍手を浴びていた。

取材・文/成田おり枝