海外G1勝ち馬2頭の半弟となるグラヴィス(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)が、京都新聞杯(3歳・GII・芝2200m)で重賞初制覇を狙う。

 グラヴィスは父ハーツクライ、母ラヴズオンリーミー、母の父Storm Catの血統。半兄のリアルスティールは16年のドバイターフなど重賞を3勝。半姉のラヴズオンリーユーは19年のオークス、21年のクイーンエリザベスII世C、BCフィリー&メアターフ、香港CとGIを4勝。この血統が高く評価されて、21年のセレクトセール当歳で2億8000円(税抜)の高値が付いた。

 昨年9月にリアルスティール、ラヴズオンリーユーと同じ矢作厩舎からデビュー。新馬(阪神芝1800m)が2着、続く未勝利(京都芝2000m)も7着と取りこぼしたが、3戦目となった未勝利(小倉芝2000m)で初勝利。後方から外々を回って押し上げると、ロスなく運んだ2着馬をハナ差抑え、着差以上に強さを感じさせる内容だった。続く前走のつばき賞は5着だったが、3角で狭くなる不利があったので、参考外でいいだろう。確かにディープインパクト産駒の兄姉と比べると、父がハーツクライに替わった分、成長曲線が緩やか。それでも将来性を秘めていることは間違いない。

 今回は格上挑戦での重賞チャレンジとなるが、それも陣営が期待しているからこそ。ラストチャンスでダービー切符獲得となるか、良血の本領発揮を期待したい。