電子情報技術産業協会(JEITA)がまとめた日本メーカーによる2月の電子部品世界出荷額は前年同月比1・9%減の3181億円だった。2023年10月以来4カ月ぶりに前年実績を下回った。最大市場の中国向けは同1・4%増の969億円だったが、中国や日本、米国、欧州といった主要市場以外の出荷額が同15・3%減の657億円となり、全体を押し下げた。ICT(情報通信技術)機器向けの需要減などが響いたとみられる。

電子部品グローバル出荷額

品種別に見ると、出荷額全体の約2割を占める接続部品が同6・5%減の749億円。このうちコネクターは同7%減の424億円となった。米調査会社のIDCによると、米アップルが1―3月に出荷したスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の台数は前年同期比9・6%減少した。北米スマホ向けの依存度が高い電子部品メーカーに影響が及んだようだ。

ただ、明るい兆しも見える。受動部品では、電気を一時的に蓄えたり放出したりして回路のノイズを除去し、電圧を安定させるコンデンサーは23年2月比1%増の1085億円。そしてコンデンサーと組み合わせて電流の波をなだらかにするインダクターも同7%増の249億円だった。