アイドルグループ「でんぱ組.inc」が20日、2025年初頭のラストライブをもってグループを解散することを電撃発表して話題となっている。

 コラボ楽曲などもある歌手でタレントの中川翔子(38)は、「わああああ! 16年走り続けて凄すぎる! パンチラインはわたしの青春! ありがとうでんぱ組!」と自身のXで活動停止を惜しみ、ねぎらった。

■オタクカルチャーを世界に発信

 07年にライブバー「秋葉原ディアステージ」で働くオタクのメンバーを中心に結成され、10年に本格始動。これまで、日本武道館や幕張メッセなどでライブを行い、15年には、イギリスの日本文化の祭典「HYPER JAPAN」でロンドン公演の舞台にも立った。現在は7人体制で活動していた。

 プロアイドルヲタクを自任するアイドル評論家のブレーメン大島氏はこう話す。

「秋葉原に常設会場を持ち、定期的にライブを行うという“アキバ系アイドル”の象徴的存在でした。“国民的グループアイドル”になっていったAKB48に対し、サブカルシーンでの人気は根強く、『グループアイドル戦国時代』といわれた頃にも独自のポジションを築いていましたね。最上もが、そして今のバカリズムの奥さんである夢眠ねむ、ら個性的な人を多数輩出しました」

 ついに16年の歴史に幕を下ろすことになったが、ゲーム、アニメ、アイドル、フィギュア、コスプレなど、秋葉原の“オタク”文化を発信し、リードしてきた。

「秋葉原をサブカルチャーの聖地に押し上げた一端を担った貢献は大きいと思います。コロナの時は、ライブアイドルはみなさん大変そうでしたが、なんとか乗り越えました。しかし時代は、YouTubeなどの配信系にますます移りつつあります。残念ではありますが、これも時代の趨勢かも知れません」(大島氏)

“オタク文化”を世界的メジャーな存在に押し上げた功績は大きい。