俳優の吉永小百合(79)が24日、新文芸坐(東京・池袋)で行われた映画女優デビュー65周年記念企画「吉永小百合青春時代写真集」発売記念特別上映会イベントに登場した。

 白のジャケットにハイヒール姿で現れた吉永の印象は若々しく、来年で80歳になるとは思えない神々しさ。会場の外には出待ちのサユリストも現れていた。

 高校の入学式の日に日活に面接に行き、以来、日活映画の出演作は通算79本。「なぜもう1本、出なかったんだろうと。でも79本は誰かの年齢と同じだと」とほほ笑んだ。芸能リポーターの川内天子氏がこう言う。

「吉永さんの変わらぬ美しさは努力のたまもの。美容、運動はもちろん、いくら注意していても姿勢や滑舌など、日々の生活に老いが出てしまうものですが、みじんも感じさせないのは、メンテナンスとそれを貫く強さがあってこそ。NHK紅白で原爆詩を朗読し、反戦、反核、反原発をうたい、15歳年上で再婚のテレビプロデューサー・岡田太郎氏との結婚を反対した両親とは関係断絶していたり、穏やかなイメージとは異なる芯の強さが垣間見えます。こうした彼女の美しさ、年の重ね方とライフスタイルを含めて“推し”ているのがサユリストだから、70代になってもファンが離れないのです」

次回作は「きっと素晴らしい映画になると思っています」

 次回作について「ちょっと今、準備中なんですけど、製作会社が絶対に言っちゃダメだと言うので、皆さんにお知らせできないんです。きっと素晴らしい映画になると思っています。これから、どういう形で私が映画界と関わっていくか……というのは、私自身にも分からないことなんですけども、大好きな映画の世界で、もうしばらく歩いていきたいと思っています」と映画愛を語った吉永。

 自分の矜持を貫き、意見を言うことすらはばかられる芸能界で唯一無二の存在である。