25歳の女性が東京・西新宿の自宅タワーマンションでメッタ刺しにされて殺害された事件。9日に殺人の疑いで送検された川崎市の職業不詳・和久井学容疑者(51)とは“金銭トラブル”もあったとみられている。

「女性と知り合ったのは4年前の2020年、コロナ禍中のこと。和久井は結婚を前提に、女性のガールズバーの経営を応援するために1800万円も使ったといった供述をしていて、お金の工面のために長年の愛車やバイクまで売り払ったそうです」(捜査事情通)

 女性の体には首や腹部など数十カ所の傷があったというから、恨み骨髄に徹しているが、「今回の事件は氷山の一角で、似たケースは星の数ほどありましたよ」と、犯罪ジャーナリストの田代篤氏はこう続ける。

「コロナ禍で生活に困窮したキャバクラやガールズバーの女のコは大勢いました。そのまま夜の世界から足を洗って昼の仕事に転職したコもいましたが、何人かの馴染みの“太客”に連絡して個人営業、要するにパパ活で急場をしのいだコも少なからずいたんです」

 そして昨年5月に新型コロナは5類に移行。

「女のコから《アナタしか頼れる人がいないの》《家賃が払えない。助けて》などと懇願されて数十万、数百万円と貢いだのに、コロナ禍が一服した途端、ひと言の挨拶もなしに突然、SNSをブロックされて……そんな愚痴は耳にタコができるぐらい聞きました。泣き寝入りせず、女のコの自宅を突き止めて押しかけたと打ち明けてくれた男性も、1人や2人じゃない」(田代篤氏)

■コロナ禍以降、水面下でトラブル頻発

 事件化まではしなかった“頂き女子”をめぐるトラブルは、コロナ禍以降、水面下で頻発していたらしい。都心のキャバクラで働く20代女性がこう明かす。

「“枕営業”と割り切った関係の方が揉めにくいんです。逆に体にも触れられないのにせっせと援助してくれる男性は、女に不慣れで純情だから、こじらせると厄介な“地雷”になりがち。結婚を口にし始めたり。私なら避ける。性欲むき出しの男性の方が気楽です」

 和久井容疑者がそうだったかは不明だが、東京・銀座の40代クラブホステスは「相手がお客さまでも、少しでも好意を抱いている男性に金銭的な援助を頼んだりしません。だらしない女と思われたくないから。女からミョーなお願いごとをされた時点で、ほぼ脈はないんですよ」と言う。

 どんな事情があったにせよ、殺人を正当化する理由にはならない。