立憲民主党の蓮舫参院議員(56)が、6月20日告示、7月7日投開票の東京都知事選に出馬する意向を固めたことが分かった。きょう(27日)にも正式に表明する見通しだ。

 立憲民主党は共産党や市民団体と都知事選に統一候補を擁立する方向で協議を重ねてきた。選挙関係者によると、きのう(26日)に投開票された2つの選挙での勝利が、蓮舫氏の決断を後押ししたという。

 1つは、事実上の与野党対決だった静岡県知事選だ。立憲と国民民主党が推薦した鈴木康友前浜松市長(66)が接戦を制し、初当選。自民党推薦の大村慎一元副知事(60)は落選した。さらに、4月の東京・目黒区長選に前都議2人が出馬したことに伴い実施された都議補選(目黒区=欠員2)で、立憲の西崎翔前都議(40)が当選。自民党、共産党の候補を含む5人による激戦を制し、小池知事が支援した自民候補が敗れた。

 26日の2選挙に先駆けて、4月の衆院3補欠選挙でも立憲は全勝。こうした流れを受け、蓮舫氏は都知事選への出馬に前向きな姿勢を示しているという。

 蓮舫氏は、前回2022年参院選では改選議席6の東京選挙区で、4位当選だった。トップ当選だった16年から順位を落としたとはいえ、知名度はバツグン。29日の都議会定例会の開会日に出馬表明する現職・小池百合子知事(71)にも引けを取らない。国会での鋭い質問も、たびたび注目を集めている。

 一方、裏金事件でボロボロの自民党は今回、独自候補擁立を断念。知事選での「敗北」を避けるため、小池氏の支援に回る方向で調整している。日本維新の会は候補を模索中。また、広島県安芸高田市の石丸伸二市長(41)が無所属での出馬を表明している。

 女帝への強力なライバルの出現により、夏の首都決戦は「女の戦い」になる。勝敗の行方は分からなくなってきた。