メジャーのDH(指名打者)で、MVPを獲得した選手は過去にひとりもいない。

 MVPを選ぶ際に重要な要素となるのが、選手の貢献度を示す指標である「WAR」。守備に就かないことが、ゼロどころかマイナスに評価されて、WARの数値が下がるからだ。

 ところが、そのWARがメジャーでトップクラスのDHがいる。ドジャースの大谷翔平(29)だ。米サイト「ファングラフス」によれば、大谷のWARは日本時間24日現在、トップのタッカー(27=アストロズ)と0.2差の3.2でメジャー3位。今季は主に二遊間を守る同僚のベッツ(31)の3.0を上回っている。大谷は目下、メジャー7位タイの13盗塁。しかも一度も失敗がない。守備に就かないマイナスを走塁で補っているのだ。

 打率.348がメジャートップなら、13本塁打はメジャー5位。パワーがあって、なおかつ足も速い。その肉体が優れているのはだれもが知るところだが、安打を量産して、しかも盗塁死がないのはアタマによるところが大きい。相手投手のクセや特徴を把握、それを生かせるかどうかで、結果が大きく変わってくるからだ。

 大谷は子供のころから野球アタマがバツグンに良かった。中学時代は水沢シニアでプレーしていたこともあり、学校の野球部の試合には出なかった。ベンチでスコアもつけずに見ているだけだったにもかかわらず、初見の相手投手や打者の特徴を正確に把握。打球方向まで次から次に言い当てて、傍らにいた監督を仰天させたほど。

 昨季の本塁打王の大谷は、各球団から徹底的にマークされている。それでも本塁打や安打を量産し、確実に盗塁を重ねているのは、厳しい攻めをかいくぐって結果を出せるだけの観察眼やアタマの良さがあればこそだ。

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 そんな大谷を待ち受けているのは、イッペイによる「暴露本出版」かもしれない。イッペイは大谷の口座からカネを盗み出すだけではなく、歯科治療費までネコババしていたことが露呈しただけに、「お金のためなら何をやっても不思議ではない」という声も聞こえている。

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