〈WWEプレミアム・ライブイベント(PLE):クラッシュ・アット・ザ・キャッスル大会〉◇15日(日本時間16日)◇米スコットランド・グラスゴー・OVOハイドロ

AJスタイルズがPLEでのタイトル挑戦で連敗した。WWEヘビー級、ユニバーサル統一王者コーディ・ローデスにアイ・クイット(降参と言わせた選手が勝者。反則あり)形式王座戦で再挑戦したものの、追い詰められて鉄製階段をたたきつけられる直前で「アイクイット(降参)」と負けを認めて王座獲得を逃した。試合後は両肩を担がれて花道を立ち去るほどのダメージを受けていた。

満員に埋まったグラスゴーのファンのコールが響く中、序盤から場外、舞台裏まで激しいファイトが続いた。両者が交錯しながら場外に落下。AJスタイルズは解説席にもローデスをブレーンバスターでたたきつけた。ナックルパートで殴り、リングに戻ると頭部へをふみつけた後、牛殺しで追い詰めた。

パイプいす、竹刀によるめった打ち攻撃と容赦なく攻め続け、さらに手錠拘束も開始。しかしリングサイドにいたローデスの母ミシェルさんのビンタ3連発を浴びる屈辱を味わった後から調子が狂った。怒りのAJスタイルズはチェーンを使ったフェノメナール弾を狙ったものの、ローデスにパイプいすを投げつけられ、状態に設置されたテーブルに落下。大ダメージを負った。

手錠拘束をカギで解いたローデスのコーディカッター、クロスローズ3連打で完全にペースダウン。左手を手錠でロープに拘束され、パイプいすで何度も殴打され続けた。最後は場外から持ち込まれた鉄製階段を振りあげられると万事休す。苦悶(くもん)の表情を浮かべて「アイ・クイット! アイ・クイット! アイ・クイット!」と3度叫んでギブアップした。

先月のPLEバックラッシュ大会(フランス・リヨン)で負けていたローデスに対し、AJスタイルズは引退表明まで偽装して近づき襲撃。何とかタイトル再挑戦までたどり着いた。前日14日(日本時間15日)のスマックダウン大会ではローデスとリングに並び立つと「お前はWWEから逃げた。新日本プロレスから逃げた。ROHからも逃げた。そして自分が設立に携わった会社(AEW)も逃げた。困難な状況になるとコーディは逃げるのさ」と痛烈に批判。ローデスからは「その時に俺は大きな決断をしてきた。自分自身の可能性に懸けてきた。そうしなければ今WWEの統一王者になれなかった」と反論されていた。

なおWWEプレミアム・ライブイベント、クラッシュ・アット・ザ・キャッスル大会はABEMAで無料生中継された。