◆日本ハム4―4ソフトバンク=延長12回(17日、エスコンフィールド北海道)

 ソフトバンクの藤井皓哉投手(27)が、復活の1回無失点でゲームを締めくくった。この日2軍再調整から最昇格したばかりでのしびれるマウンドだった。

 同点の延長12回に登板。味方の攻撃は無得点に終わり、引き分けか、負けしかないプレッシャーのかかる場面での登板だった。

 先頭の五十幡を空振り三振に仕留めたが、代打田宮は栗原の失策で出塁を許した。「僕は開幕したから(野手に)ずっと助けてもらっていた。こういうときは助け合いだと思う。失点すればチームとしても個人としても悔やまれる」。味方のミスにギアを上げた。

 2死二塁とされ、代打加藤の四球で一、二塁と一打サヨナラのピンチは続く。郡司は追い込んでから緩いスライダーで空振り三振に仕留めた。「どうしても打者は真っすぐとフォーク(というイメージ)だと思う。スライダーはなかなか頭にないボールだと思ったので」と冷静に振り返った。

 開幕から4試合に登板し、1勝3ホールドながら防御率6・75と安定感を欠いた。7日に出場選手登録を抹消され、2軍戦3試合に登板。最短の10日間でわずか1試合のために北海道に入り、昇格即登板となった。「(状態を)100にするのはなかなか難しいけど、比較的いい状態。開幕したときよりはいいです」と力を込めた。

 求められる役割は松本裕とともに守護神オスナにつなぐセットアッパーだ。いきなりしびれる場面を任され、結果で応えた。「求められるところはそういうところだと思う。しっかりゼロで帰ってこられたのは良かった。これからまたゼロで帰ってこられるように続けていきたい」

(小畑大悟)