大分県別府市の上人ヶ浜公園の整備事業もようやく進むことになりました。

公園の整備は別府市と、大分駅前にアパホテルを建てるTKPが進めていて、河野貴輝社長ら関係者が1日朝、工事の安全を祈願しました。

公園には7棟・全23室の宿泊棟のほかカフェやレストランなども整備される予定です。

整備をめぐっては、一部の市民から「民業圧迫ではないか」などの反対の声が上がり、宿泊棟を減らすなど2度計画を見直しました。

着工も遅れていましたが2025年のゴールデンウィーク前には開業できるようようやく連休明けにも工事が始まります。

円安や資材の高騰が進んだこともあり建設費は初めの計画よりも5億円ほど高い15億円の見込みです。

TKP 河野貴輝社長

「海にも面していて裏は山と温泉の湯けむりが見える。そういった場所なのでここが別府のシンボルになっていくように観光客はみなさん来てもらって、市民にももっと来てもらえる公園にしたい」

また、名物の砂湯は元々あった時よりも広さを2倍にします。

これまでなかったネット予約での入浴も受け付けインバウンドも積極的に取り込んでいきたい考えです。

というのもこのゴールデンウィーク、観光地別府ではかなりインバウンドが回復してきているようで…

埼玉の観光客

「地獄めぐりをしてきてけっこう外国人が多いなと思った温泉にも外国人がいて、みんな入るんだなと思って」

インバウンドを呼び込むために官と民の動きが県内で続いています。

貸会議室大手のTKPから2つの発表がありましたが、宿泊状況というのも背景のひとつにあるようです。

ではまず3月の宿泊客数を比較してみます。

県内でもコロナ禍はかなり落ち込んでいましたが、2024年は…およそ49万人で、コロナ禍前の2019年よりも2万人ほど増えています。

県の観光政策課は「円安・国際線の復活で東アジアからの観光客が増えている大分駅前にアパホテルもできるので今後ますます観光客の増加につなげていけたら」と話しています。

ゴールデンウィークの後半も始まりますが、別府市のホテル2カ所に予約状況を聞きました。

別府温泉杉乃井ホテルは、554ある客室は期間中ほぼ満室で、多くが国内からの宿泊客です。

一方、ホテルアマネク別府ゆらりは連休最終日の6日以外満室で海外からの客が約6割を占めています。

別府市は県内有数の観光地でホテル、旅館も数多くありますが、インバウンド客の増加と時期によっては部屋が足りないこともあります。

大分駅前にできるアパホテルはこうした観光客の受け入れにもつながると期待が寄せられています。

アパホテル大分駅前の客室は255部屋。

2025年10月完成予定です。

さらに、新たな大分駅前についての計画も発表されましたので、今後の駅前再開発がインバウンド客をさらに呼び込むきっかけにつながるかもしれません。