普天間基地の名護市辺野古への移設計画を巡る訴訟で、福岡高裁那覇支部が15日、審理を那覇地裁に差し戻したことについて、玉城知事は「実質的審理への道が見えてきた」と評価するコメントを出しました。

普天間基地の名護市辺野古への移設計画を巡り、県の埋め立て承認の撤回を取り消したことは違法だとして、辺野古区の住民が国土交通大臣の裁決の取り消しを求めた裁判で、一審の那覇地裁は2022年に訴えを却下しましたが、福岡高裁那覇支部は15日、審理を地裁に差し戻す判決を言い渡しました。

普天間基地の移設計画を巡る住民訴訟で原告適格が認められるのは初めてです。

玉城知事は「辺野古を巡る訴訟で住民側の勝訴は初めてで、県の埋め立て承認撤回処分を取り消した国土交通大臣の裁決に関する実質的審理への道が見えてきたと評価する」とコメントしました。

いっぽう、林官房長官は「関係省庁において判決内容を十分精査したうえで適切に対応すると承知しております」と述べています。

これまで辺野古を巡る住民訴訟では入り口論に終始し、実質的な審理に入っていないことが指摘されていて、今回の判決で実質的審理が開かれることへの期待が高まっています。