首里城地下の司令部壕は5つの地下通路がありこのうち司令官室につながる区間の現在の様子が報道陣に公開されました。

総延長およそ1キロに及ぶ第32軍司令部壕の内部は劣化や落盤、水没などの危険が伴うことから立ち入りが禁じられていますが今回、短時間の取材活動を条件に100メートルの区間の撮影が許可されました。

▽県職員:
「ちょうどここが守礼門の下あたり第三坑道です」

通路は地下水が湧き出てぬかるんだ状態で落石などがあります。

また、通路に使われた木の杭が残っているほか天井や壁面には壕を構築した際のつるはしの跡が確認できます。

第32軍を指揮した牛島満中将の司令官室は今回撮影された区間にあったとされています。

第32軍司令部壕は沖縄戦の「物言わぬ語り部」として保存と公開を求める声が高まり現在、現地調査が行われていて先月にはこれまで正確な位置がわからなかった第一坑道が特定されました。

県は今年度中に保存・公開に向けた計画を策定する方針です。