ライブや演劇、映画などを観に行く時、気になるのが座席の位置。 同じチケット金額でも、割り当てられた席によって観やすいかどうかはバラバラです。 5月10日放送『CBCラジオ #プラス!』では、山内彩加アナウンサーが気になるニュースとして、あるミュージカル公演での座席トラブルを取りあげました。

     

見えづらい席が続出

今回取りあげたミュージカルとは、ミュージカル『くまのプーさん』。

有名なディズニー作品がミュージカル化され、5月6日まで東京で開催され、このあと全国10都市で開催される予定で、11日と12日には愛知県岡崎市で公演されました。

このミュージカルを主催するアークスインターナショナルはが、1日に公式X(旧ツイッター)で劇場の座席をめぐる批判を受けて謝罪したのです。

問題となったのは、東京公演で使用された日本橋三井ホールの座席についてでした。

日本橋三井ホールの座席は、一般的にミュージカルを開催する場所とは作りが異なっています。
通常はいわゆるすり鉢状で、後ろへ行くほど高くなっています。
しかし、このホールでは座席が前でも後ろでもフラット、つまり同じ高さで、しかも舞台が客席よりも上にあるというつくりです。

竹地祐治アナウンサーが「学校の体育館のような感じ」と例えたとおりで、最も前列は遮るものがないために見やすいものの、2列目以降は見づらくなってしまいます。

特にプーさんが出るとなると背の低いこどもでは、より見えづらいことになってしまいます。

対策後に再炎上

今回問題が大きくなったのは、良い席でも見づらかったという批判があった点。
チケットは3種類に分かれていて、1番前から6列目までがVIP席、その後ろがS席、さらに後ろがA席と設定されていました。
9,500円と高額なVIP席でも「見づらい」との苦情が多く寄せられたそうです。

しかも今回のミュージカルはパペットを人間が扱うという形式だったため「人間しか見えず、パペットが見えない」という声も続出。

この苦情を受けてアークスインターナショナルは、VIP席のいすを撤去し、カーペットとクッションを敷いた場所に座ってもらうという対策を取りました。

ただ、その対策を行った日は雨のために、再び批判の声が挙がってしまいました。

アークスインターナショナルは公式サイトでお詫びとお知らせを掲載し、14列目までの方で後ろへ行きたいと希望する方はS席への変更を可能としました。

座席トラブルを避けるには

また、5月4日から6日まで愛知県芸術劇場大ホールで行われていた宝塚歌劇団雪組の公演では、「手すりや前の人の頭でほとんどステージが見えなかった」という不満の声がSNSで挙がり、一部メディアでも取り上げられました。

ミュージカルが好きな山内は、劇場の公式サイトによっては座席から見える景色が掲載されているため、チケットを予約する際は事前に確認しておくほうが良いとアドバイス。

さらに運営側も観やすい席に誘導してあげることも大事とまとめました。
(岡本)