台風1号発生へ 今年初の台風に 来週日本の南へ北上予想

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フィリピン付近にある熱帯低気圧はあす未明までに台風になる可能性が高まっています。気象庁によると、熱帯低気圧は25日午後3時現在、フィリピン付近にあって時速25キロで西北西へと進んでいます。中心気圧は1006hPa、中心付近の最大風速は15m/s、最大瞬間風速は23m/sとなっています。

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熱帯低気圧はあす未明(26日午前3時)までには、中心付近の最大風速が台風の発表基準である最大風速17.2m/sを超えて台風となる予想です。

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フィリピン付近を通過後、やや発達して暴風域を伴いながら来週の前半には沖縄の南の海上へと北上する予想です。その後は関東に南の海上を北東へとすすで行く予想となっています。

24時間以内に台風1号となれば、今年初めての台風発生となります。1951年の統計開始以降、史上7番目に遅い台風1号の発生となります。ただ、台風1号の発生が遅かったとして、その年の年間の台風発生数が少なくなるわけではありません。

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では5日より先の進路はどうなるのでしょうか。海外予報機関のデータも参考に見ていきます。

アメリカ海軍も進路予測発表 欧米の予報機関の進路予想は

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アメリカ・ハワイにあるアメリカ軍の合同台風警報センター(JTWC)の情報です。ここでは監視すべき対象となりうる熱帯低気圧についての情報や台風となった場合の警戒情報などが表示されます。

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25日午前の発表から、アメリカ海軍では進路予想を発表しています。気象庁の進路予想と大きくは変わりません。

ちなみにアメリカ海軍の最大風速はノット表示です(1ノット=約0.514m/s)。ただアメリカ海軍と気象庁では最大風速の定義が異なるため、気象庁の最大風速と単純に比べることはできません。(アメリカ海軍(1分平均風速)の方が、気象庁(10分平均風速)よりも大きな値となります)

アメリカ・ヨーロッパの予想は 週明けは大雨のおそれも

気象庁の進路予想で示される予報円は「その時刻に台風の中心が入る確率が70%」であることを意味しています。予報円の大きさは進路予想のブレ幅を表しています。

台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行います。数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。

気象庁は台風の進路予想についてアンサンブル予報の結果は公表していませんが、海外の予報機関では公開されているため見ることができます。

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アメリカ海洋大気庁のアンサンブル予報です。フィリピン付近から進路を北東に向きを変えて北上を続けて、来週になると関東の南海上に進んでくる予想です。

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ヨーロッパ中期予報センターの予想もアメリカ海洋大気庁と大きくは変わりません。来週に関東の南海上に北上してくる予想です。

2つの予想ともブレ幅はありますが、フィリピン付近で北東へと向きを変えて北上する傾向はそろっているようです。

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一方、日本付近では週明けは日本海に進む低気圧や前線の影響でまとまった雨となり、太平洋側では大雨となる可能性もあります。台風の北上で湿った空気が多くもたらされるおそれもあるので最新の気象情報を確認ください。

28日までの雨・風シミュレーション(1時間ごと)

また台風に関する進路予想については気象庁の情報をご確認ください。