台湾メディアの旺報は1日、メーデー(労働節)の連休をめぐり、「中国人観光客は為替レートに従って旅行に出かけている」との記事を掲載した。

記事は、大型連休を迎えた中国では国内・海外ともに旅行に出かける人が多く、海外では特に円安の影響で日本に行く人が多いと説明した。

記事によると、杭州市の章(ジャン)さんは「海南省に行ったばかりだが、計算したところ東南アジア旅行にかかる費用と変わらなかった。今年のメーデーは海外に行きたい。以前行った日本は温泉やホテルも良く、今は円安なのでコスパが高い」とし、「日本に行ってオメガの腕時計を買い、妻にルイ・ヴィトンのバッグを買ってあげるつもり。これだけでも、国内で買うより2万元(約43万円)近くお得だ」と語った。

また、大阪在住の黄(ホアン)さんは「円相場は最近、下がり続けていて、ショッピングモールのブランド品を扱う店には多くの外国人観光客が訪れている。その中には中国人観光客も含まれる」と話した。

一方、2014年にトルコを旅行したという陳(チェン)さんは「当時、3元で1トルコリラと交換できたが、現在は1元で4.5トルコリラになっていた。今年はまたトルコに行こうと思っていて、現地で爆買いしたいという思いに駆られた」と語ったという。

記事は、航空便の回復やビザ免除政策、アジアの通貨安などの要因により、(中国で)海外旅行需要が爆発しており、日本、タイ、シンガポール、インドネシア、ベトナム、トルコ、マレーシア、韓国などの国に注目が集まっていると説明。中国のメーデー期間中の国際線予約件数が2019年から20%増加し、過去最高を記録したと報じている。(翻訳・編集/北田)