[1日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)など米金融規制当局は、大手銀行に資本の上乗せを義務付ける国際規制「バーゼル3」の最終化で従来案に基づき検討を進めており、早ければ8月の最終決定を働きかける動きもあると、ブルームバーグ・ニュースが1日に報じた。

主要な当局者は最終規則を一から検討し直すのではなく、従来案を調整するにとどめることを決めたという。

FRB、米連邦預金保険公社(FDIC)、米通貨監督庁は昨年7月、バーゼル3最終化の細則案を公表。資産が1000億ドルを超える銀行について、損失吸収のための資本計算を見直した。

信用リスク、市場リスク、オペレーショナル・リスクの計測方法が主な見直し対象となっているが、銀行側はリスクを過大評価していると反発。また、コロナ禍を持ちこたえ、FRBが毎年行うストレステスト(健全性審査)もクリアしていることから、既に十分な資本を確保し、上乗せする理由はないと主張している。

ロイターは3月に、米当局がバーゼル3最終規則で義務付ける資本の上乗せ幅を大幅に圧縮する見込みだと報じていた。