Stine Jacobsen

[コペンハーゲン 6日 ロイター] - デンマークの海運大手マースクは6日、アジアと欧州北部、地中海沿岸地域を結ぶ各社コンテナ船の輸送能力を巡り、攻撃される危険がある紅海・スエズ運河ルートを迂回することで第2・四半期(4―6月)に15―20%落ち込むとの試算を発表した。

紅海ルートの輸送ではイエメンの親イラン武装組織フーシ派による攻撃を受けかねない。アデン湾の沖合も危険水域となっている。このため輸送各社は昨年12月以来、スエズ運河の利用を諦めてアフリカ南端の喜望峰周りの通航ルートに変更している。航海日数が長くなり、燃料費は1便当たり40%高騰。運賃は跳ね上がっている。

紅海の海運混乱は他のコンテナ貨物ルートに影響を及ぼし、特にアジアと南米ルートにしわ寄せをもたらしているという。マースクによると、混乱は少なくとも年末まで続く恐れがある。

紅海ルートを選択する海運会社もある。フランスの海運大手CMA・CGMは、フランスや他の欧州海軍フリゲート艦の護衛を受けて一部の船舶を航行させている。ただ、大半は紅海を避けているという。