Klaus Lauer

[ベルリン 8日 ロイター] - ドイツ経済研究所(IW)は今年の国内経済について、予想以上に好調なスタートを切ったものの停滞し、他の欧州経済を引き続きアンダーパフォームするとの見通しを示した。8日に公表される最新の予測をロイターが確認した。

特に製造業と建設業がリセッション(景気後退)から抜け出せず、インフレ緩和に伴う消費の回復が唯一の明るい材料になるという。

IWのエコノミスト、ミヒャエル・グロムリング氏は「消費だけでは本格的な景気回復には不十分だ。投資も軌道に乗る必要がある」と述べた。

ドイツの国内総生産(GDP)は昨年、小幅なマイナスを記録。ユーロ圏の主要国で最悪のパフォーマンスとなった。

IWは今年ゼロ成長を見込んでおり、プラス成長が予想されるフランス、イタリア、英国、米国の経済を引き続き下回る見通しだ。

グロムリング氏は「景況感を改善させる政策支援が必要だ」と指摘。何も変わらなければ、潜在能力を浪費し続けることになると述べた。

IWは対外貿易の低迷が続き、今年の経済をほとんど支援しないとみている。失業率は今年平均で6%と昨年の5.7%から上昇を見込んでいる。