Julia Harte Jonathan Allen

[ニューヨーク 29日 ロイター] - 米コロンビア大学は29日、パレスチナ自治区ガザで戦闘を続けるイスラエルに抗議する学生デモが続く中、学内に設置したテントの撤去に応じなかった学生の停学処分を開始した。

大学側はこの日朝、東部時間午後2時までに撤収するとともに、今後大学の指示に従うことを誓約しない学生は停学処分にすると書面で警告。広報担当のチャン副学長は夜になって、大学の敷地の安全確保に向けた取り組みにおける次の段階の一環として、学生たちの停学処分を始めたと説明した。

シャフィク学長は声明で、デモ参加者にテント撤去を説得するために行った学生団体などとの話し合いが不調に終わったと述べた。

これに先立ちシャフィク氏は、学生側の主な要求の一つであるイスラエル関連投資の引き揚げには応じないと明言。その代わりとしてガザにおける医療と教育に資金を振り向け、大学の直接投資先について透明性を高めると表明していた。

しかし学生側は、イスラエル関連投資引き揚げや大学財務の透明化、デモ参加者の処分解除が実現するまでテントによる占拠を続けると主張している。

全米の大学でイスラエルに対する抗議デモが広がる中でこの日テキサス大オースティン校では、デモを行う学生に警官隊が催涙スプレーなどを使用し、数十人を逮捕した。

コロンビア大には18日に警官隊が入り、多くの学生が逮捕されている。