Ariba Shahid

[カラチ 6日 ロイター] - イランのハサン・ノウリアン在パキスタン総領事は6日、長らく遅れているイランとパキスタンを結ぶガスパイプライン建設プロジェクトの完成に向けて両国が手立てを模索していると述べた。

カラチでの記者会見で「われわれはプロジェクトの完成でパキスタンが政治的な決断を下すものだと考えている」と述べた。

イランとパキスタンは2010年に両国を結ぶガスパイプラインの建設で合意。イランの説明によると、同国は既に自国部分の建設に20億ドルを投資した。しかしパキスタンは米国などによる対イラン制裁に抵触するのを恐れ、自国部分の建設に着手しなかった。

パキスタンは14年になって建設計画の10年延長を要請し、延長後の合意が今年9月に期限切れとなることから、イランがパキスタンを提訴するとの見方が浮上した。

このためパキスタンは今年に入って80キロ分の建設開始を原則的に承認。3月には米政府に同プロジェクトを対イラン制裁の適用除外とするよう要請したが、米政府は同意しなかった。

パイプラインは総延長1900キロで、日量7500億立方フィートの天然ガスを25年間にわたりパキスタンに輸送する計画。