次世代へ向け、建設業の担い手確保へ――。鹿島建設㈱は、2021年4月に「鹿島パートナーカレッジ」を開講し、協力会社の人材育成を図っている。同カレッジには、鹿島マイスターと呼ばれる優秀な技術・技能労働者の養成に向けたテクニカルコースと経営幹部候補向けのマネジメントコースがある。テクニカルコースは、現場で働きながら座学、実技などの研修を受講し、3年以内に所定の単位数を取得する。マネジメントコースは、協力会社との間で2年間の出向契約を締結し、鹿島建設の本社および支店で実務経験を積みながら経営の知識を学ぶ。計画的に育成することで、幅広い視野とリーダーシップを有する人材確保を目指す。

協力会社と良好な関係を

 深刻な人手不足に陥っている建設業界。技能労働者の高齢化とともに若手入職者の減少が懸念されており、次世代の担い手確保は喫緊の課題となっている。こうした問題に対応するため、鹿島建設では協力会社の組織である鹿島事業協同組合と連携し、協力会社の人材育成を目的とした「鹿島パートナーカレッジ」を2021年4月に開講した。2024年度で第4期となる。同カレッジの本多敦郎校長は、「協力会社は規模が比較的小さく、育成が十分ではないことが少なくない。鹿島建設が育成のお手伝いをさせていただくことによって、良好な関係を築いていきたい」という。

 同カレッジは、技術・技能労働者や経営幹部の候補者を対象に、建設業界全体を見渡せることができる幅広い視野を持ち、リーダーシップを発揮できる人材を育成するのが目的だ。具体的には、…