香川県で初めてとなる「日勤救急隊」が、高松市に発足しました。背景にあるのは、急増する救急需要への対応です。

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高松市南消防署で、けさ(1日)、日勤救急隊の発足式が開かれました。46歳から63歳の定年延長者や再任用職員など6人が所属。平日午前9時から午後4時までの「転院搬送」に特化しています。

(高松市消防局日勤救急隊 伏見忠隊長)
「既存の救急隊かなり救急件数が増加することにより負担が増えております。それに対して少しでもお役に立てればと」

高齢化とともに年々増える救急需要。高松市でも、去年の出動件数は2万7千件あまりと、過去最多でした。このうち1割を占めるのが、比較的緊急度が低い、転院搬送です。これを日勤救急隊が対応することで、緊急度の高い事案にほかの救急隊がまわれるようにします。

(高松市消防局 石尾浩昭消防局長)
「直近の救急隊がいなければ、遠いところから遠方から駆けつけることになりますので、少しでも直近の救急事案に対して対応できるようになればなと」

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日勤救急隊は、育児などで、24時間勤務が難しい職員の働き方の新たな選択肢となっています。隊員のひとりは、7歳と5歳の子どもの母親です。

(高松市消防局日勤救急隊 三井清加さん)
「現場活動もできますし、自分のスキルアップにもつながると思いますので、これから市民のため一生懸命がんばっていきたいと思っております」

市民の命を守ることにつながる新たな取り組みです。今後、香川県内でさらなる導入が進みそうです。

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(スタジオ)
「高松市ではこの2年間で救急出動が5000件増加。救急隊員が足りない、救急車が間に合わない、これを緩和したい、というのが狙いだそうです。」
「大西市長は先日の会見で、安易なタクシー代わりに救急車が使われている例も指摘したうえで『本当に必要な救急を要する患者の命に関わる問題。救急車を呼ばなくても病院に行ける人はできれば控えて…』とも話しています。」