5〜7月に提供する「肥前びーどろ御膳」(6600円、9品)=佐賀市の旅館あけぼの

 今月12日、佐賀市で最高気温が26・7度となり、県内各地で25度を超える夏日を観測した。暖かい陽気が続く中、佐賀市中の小路の2店舗では、伝統工芸とコラボしたり、季節限定の特別メニューを提供したりして爽やかな初夏を演出する。

 

 創業135年を迎える「旅館あけぼの」では、約10年ぶりに佐賀県の伝統工芸品肥前びーどろを使用した「肥前びーどろ御膳」(6600円)を提供する。ガラスの透明感が美しい。料理は9品で、天山酒造(小城市)の赤酢を用いたアサリの卯の花、同市三日月町産のアスパラ天ぷら、佐賀牛ステーキ、佐賀市川副町産のトマトを使用したそうめんなど、夏らしさと佐賀の魅力をたっぷり味わうことができる。

 月替わりでお品書きが変わる「松花堂ランチ」(4000円)も人気。音成亜美代表取締役(48)は「佐賀のまちなかで季節を感じてほしい。目でも口でも楽しんで」と話す。

期間は5月〜7月の平日のみで、要予約。

 

 はす向かいに位置する日本料理店「鯛(たい)せん」。梟(ふくろう)の響キ(佐賀市白山)、のなかの(同大財)店主の野中彰二さん(44)が今年1月、父の手がけた店を17年越しに復活させた。佐賀県の食材とタイを中心に日々最良の食を追い求める。

 4月半ばから期間限定で新たに「鯛の洗い」(2000円、要予約)を始めた。タイの刺し身を氷水で洗って身を引き締め、氷の上に盛り付け、酢みそで味わう。弾力のある身とコリコリとした皮の絶妙な食感が楽しく、あっさりとした風味が魅力だ。

 看板メニューは「佐賀鯛めし膳」(3500円、5500円、7500円)。タイの身や骨を余すところなく使い、コース仕立てで提供する。(上田遊知)

 

■旅館あけぼの

[住]佐賀市中の小路3―10
[電]0952(24)8181
[営]ランチ11時半〜14時半
[休]月曜

■鯛せん

[住]佐賀市中の小路4―16
[電]0952(97)8113
[営]11〜21時
[休]不定休