唐津市鎮西町にある県立名護屋城博物館は26日、特別史跡「名護屋城跡並(ならびに)陣跡」の史跡探訪会を開く。毎年開催し、本年度は名護屋城跡の近辺にある豊臣秀吉に近しい関係にあった武将の陣跡に焦点を当て、同博物館の学芸員が発掘調査の成果などを分かりやすく解説する。

 三つの陣跡を主に見学する。堀秀治陣跡は大部分が発掘調査・整備されている唯一の事例で、茶室や能舞台などの遺構が見つかっている。茶人として有名な古田織部陣跡は主郭部の構造が判明し、木村重隆陣跡は茶庭空間のしつらえの一つだった雪隠(せっちん)(便所)が発見されている。

 一帯に残る約150カ所の陣跡のうち、3カ所はいずれも特別史跡として指定・保護されていて、400年前の遺構から大名たちの暮らしぶりが分かる。歩くのは高低差のある2・8キロで、当時もあったと思われる古道「串道」も通る。

 事前申し込み不要で、茶苑海月そばの駐車場で午前10時から受け付けを開始、同10時半に出発、正午に終了予定。参加費は300円(資料代)。問い合わせは同博物館、電話0955(82)4905。(宮﨑勝)