筑後川昇開橋で泳ぐ「えつのぼり」

 有明海にだけ生息するエツの姿をした「えつのぼり」が26日、佐賀市諸富町と福岡県大川市を結ぶ筑後川昇開橋で泳ぎ始めた。5月1日から始まるエツ漁の豊漁を祈り、7月20日まで掲げられる。

 エツ料理を提供する佐賀市南部の飲食店などでつくる「佐賀市もろどみin食の会」(吉田宏毅会長、9店)と大川市観光協会が企画し、5年目。神事で関係者約15人が豊漁と漁の安全を祈願した後、全長5メートル、3メートル、2メートルの3匹を橋の中央付近に掲げた。

 吉田会長(51)は「エツの食文化を広く伝えていきたい。一番旬のときに食べてもらいたい」と話した。エツはカタクチイワシ科の魚で、晩春から産卵のために筑後川を遡上(そじょう)する。(松尾綺子)