「第16回角川春樹小説賞」の最終選考会が24日、東京で行われ、嬉野市の桜田光さん(32)の「真令和復元図」が受賞した。

 角川春樹小説賞は、プロ・アマ問わずエンターテインメント全般の作品を募集し、今回は計399点が応募、最終選考作には3点が残った。選考委員は唐津市出身の作家北方謙三氏と今野敏氏、九州さが大衆文学賞の大賞受賞者で直木賞作家の今村翔吾氏、角川春樹氏が務めた。

 桜田さんは角川春樹小説賞に初めて挑戦した。京都を舞台に日本画の復元模写に挑む美大生を描き、「読みたいのに誰も書いたことのない世界を小説にした」という。受賞の知らせを受け、「まだふわふわしている。佐賀と関わりの深い北方先生と今村先生が選考委員を務める賞で受賞でき、縁を感じている」と喜びを語った。(花木芙美)