「唐津城こどもの日にはなほ白く」

 こどもの日に息子と久しぶりに登った唐津城は、より一層晴れやかな姿をしていました。

 さて、当院では6月から毎週木曜日の午前中、脳神経内科の外来を開設することになりました。担当は私です。脳卒中、認知症、パーキンソン病などの神経難病、片頭痛などが対象となります。その中で今回は、脳卒中の外来リハビリテーションを紹介します。

 以前、脳卒中後の機能回復、在宅復帰を目指して当院にて365日体制で行っている「回復期リハビリテーション」についてお話しました。晴れてご退院後に連携して続けるのが脳卒中外来リハビリテーションになります。脳卒中後遺症である失語症や手足のまひなどに対して、PT(理学療法士)、OT(作業療法士)、ST(言語聴覚士)が入院担当のスタッフから症状や訓練内容などを引き継ぎ、外来でも訓練を継続して参ります。外来でもST訓練ができることも当院の特長です。

 また脳卒中後遺症の一つに手足のつっぱりである痙縮(けいしゅく)があります。痙縮によって、筋肉に過剰に力が入りやすくなってしまい、関節が曲がったままで手足が動かしにくいなどの症状があらわれ、日常生活へ支障をきたします。

 ボツリヌス療法は、力が過剰に入ってしまった筋肉にお薬を注射することで、痙縮の症状をやわらげる治療法です。注射した部位の筋肉がやわらかくなり、「曲げる」「伸ばす」などの動作がしやすくなることで、日常生活の動作が行いやすくなります。さらにリハビリを行うことで、効果がより高まることが期待されます。当院ではボツリヌス療法、リハビリ、(下肢装具などの)装具療法など併用し外来での機能回復を目指しています。デイケア、訪問リハなど介護のリハビリとの連携も円滑に行っています。

 退院後も脳卒中後遺症である失語症、痙縮、手足のまひなどでお困りの際は、ぜひご連絡いただければ幸いです。佐賀リハビリテーション病院、電話0952(25)0231。

 (佐賀リハビリテーション病院 医局長 南里悠介)