埼玉県警越谷署は9日、越谷市で高齢者を狙った特殊詐欺事件が2件発生し、暗号資産を含む計約9千万円の被害があったと発表した。

 同署によると、2月6日に無職男性(72)方に総務省職員を名乗る男から「あなたの携帯電話から多数の詐欺メールが発信されている」などと電話があった。さらに警察官や検察官を名乗る男から「容疑者であるため、あなたの全ての財産を確認する必要がある」などと言われ、信じた男性は指示通り暗号資産を購入。2月29日〜3月11日までの間、6回にわたり5981万円相当を指定された暗号資産ウォレットに送金した。その後、連絡が取れなくなり不審に思い、同署に相談した。

 現金をだまし取られた会社役員女性(80)は3月4日ごろから数回にわたり、交流サイト(SNS)を通じて投資家を名乗る男などから「投資でお金を稼ぐのは簡単です」などと言われた。信じた女性は同月6日から4月9日までの間、計9回にわたり、指定された口座に現金3231万円5498円を振り込んだ。その後、夫から指摘を受けた女性が同署に被害を相談した。