【北京=三塚聖平】中国・北京市内で開催中の旅行展示会「北京国際旅游博覧会」に、日本政府観光局(JNTO)などが出展して訪日旅行の意欲喚起に取り組んでいる。15日には金杉憲治・駐中国日本大使も会場を訪れ、「実際に日本に足を運んでもらい、さまざまな体験を通じて日本に対する理解を一層深めてもらうことを期待している」と来場者に呼び掛けた。

JNTOのブースでは日本の地方自治体や航空会社などによるPRのほか、沖縄三線の生演奏、お香づくりの体験コーナーなどで日本の魅力をアピールした。JNTOの担当者は「とりわけ地方部の魅力を発信して誘客促進を図りたい」と強調した。

中国からの訪日客は、2023年1月に中国側の新型コロナウイルス対策の水際措置が撤廃されたことを受けて回復傾向にある。東京電力福島第1原発の処理水海洋放出の影響も限定的で、JNTOによると今年4月の訪日中国人客数は約53万人だった。

同展示会は14〜16日に開催。日本からは山形県や沖縄県、徳島県、新潟市や横浜市などの地方自治体も参加した。海外勢ではロシアやベトナムからの出展があった。