熱海市でソーラーパネルの施工を手掛ける会社が4月、アウトドア施設をオープンしました。「便利さ」と「不便さ」を実感してSDGsについて考えてもらうきっかけになる場所を目指しています。杉本真子アナウンサーが体験してきました。

<杉本真子アナウンサー>
「受付には人がいません。どのようにチェックインするかというと、まず、インターホンを押します」

<スタッフ>
「こんにちは。お名前をお願いします」

<杉本真子アナウンサー>
「杉本真子です」

<スタッフ>
「ありがとうございます。チェックイン完了です」

事前にメールで受け取った暗証番号を打ち込みます。

<杉本真子アナウンサー>
「中に鍵が入っているので、受け取ってドアを開けます」

熱海市下多賀にオープンしたアウトドア施設「SOLACEの丘」です。熱海市でソーラーパネルの販売や施工を行う「さんふらわー」が手がけました。施設の特徴は「便利さ」と「不便さ」が共存していることです。

<杉本真子アナウンサー>
「これが焚火の台ですか」

<さんふらわー 望月鈴夏さん>
「はい、そうです」

まずは「火起こし」を体験します。

<杉本真子アナウンサー>
「初めての体験です。何が正解か分からないけど、考えながらやっています」

薪と炭で火を起こすのは初めての体験で、道具は揃っていましたが、常駐のスタッフはいないため、アドバイスをしてくれる人はいませんでした。

<杉本真子アナウンサー>
「火が消えちゃいました。用意されていた中に木屑があったんです。一気に火が大きくなりました。望月さん、試行錯誤したからこそ感じる喜びがありますね」

<さんふらわー 望月鈴夏さん>
「よかったです。感じていただけて」

施設には3つのテントサイトがあります。

<杉本真子アナウンサー>
「テントの中は広いですね」

<さんふらわー 望月鈴夏さん>
「こちらはIHのコンロになります」

<杉本真子アナウンサー>
「テント内でお湯が沸かせるんですか」

<さんふらわー 望月鈴夏さん>
「各サイトにコンセントがあるので、そこから引っ張ってきて使えます」

<杉本真子アナウンサー>
「アツアツのお湯ができました。薪で火を起こしたりするのは大変なので、電気があるありがたみをすごく感じます」

<さんふらわー 望月鈴夏さん>
「この施設は太陽光の自然エネルギーを使うことができるので、電気のありがたみを感じてもらえたらいいなと思います」

この施設で使う電気はすべて、ソーラーパネルによる太陽光発電でまかなっています。

1日平均40キロワット。およそ40世帯分が使える電力量です。

<杉本真子アナウンサー>
「どうしてこのような施設をつくったんでしょうか?」

<さんふらわー 望月鈴夏さん>
「弊社で取り組んできたエネルギーの自給自足の事業から、SDGsに(ついて考える場所づくりに)取り組みたいと思い、こちらの施設をつくりました」

二酸化炭素を排出しない、太陽光由来のエネルギーでも日々の暮らしが充分に送れることを実感しました。

<さんふらわー 望月鈴夏さん>
「この施設は今後SDGsのすべての項目を詰め込んだ施設にしたいと思っているので、その中でお客様それぞれにあったものを見つけていただいて、考えるきっかけになればいいなと思います」

今後、施設内で育てた果物や野菜の収穫などSDGsにかかわる様々な体験ができる施設を目指しています。

施設管理などの業務については、地元のシニア世代にお願いするなど、雇用の創出につなげていきたい、としています。また、防災の拠点として活用も考えていて、災害時には無料で開放することも視野に入れています。