ウーバーイーツの配達とスキマ時間バイトアプリを併用、どちらの方が稼げるかを検証してみました
ウーバーイーツの配達とスキマ時間バイトアプリを併用、どちらの方が稼げるかを検証してみました

連載【ギグワーカーライター兼ウーバーイーツ組合委員長のチャリンコ爆走配達日誌】第48回

ウーバーイーツの日本上陸直後から配達員としても活動するライター・渡辺雅史が、チャリンコを漕ぎまくって足で稼いだ、配達にまつわるリアルな体験談を綴ります!

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最近注目を集めているスキマ時間バイトアプリ。「タイミー」「シェアフル」「メルカリ ハロ」などいろいろありますが、ここで出てくる仕事で結構あるのが「デリバリー経験者限定 配達員募集」というもの。ピザ、すし、マックデリバリーなど、検索すると多い日には1日10件以上出てきます。中には仕事開始が1、2時間後というものもあります。

ウーバーイーツ配達員の中には出前館、menu、Woltなど他のフードデリバリーの配達員にも登録して、多数の配達員用アプリを同時に立ち上げ、できるだけ多くの依頼を受け取れるようにしている方もいます。ですが、1、2時間前までバイトの募集があるなら、スキマ時間バイトアプリをうまく活用した方が稼げるのではないでしょうか。

というわけで、ウーバーイーツの配達とスキマ時間バイトアプリを併用。どちらの方が稼げるかを検証してみました。

4月のとある月曜日。10時からウーバーイーツの配達を始めたところ、最初に入ってきたのは450円の依頼。最近は300円の安い案件しかなかったので幸先がいいなと思っていたら、次の注文がなかなかこず自宅に戻って30分以上待機。11時30分になってようやくやってきたのは300円の依頼。ここからランチのピークタイムとなり420円、470円、360円、350円と立て続けに配達して14時の時点で2300円の稼ぎに。ここで再び依頼がぴたりと止まりました。

そこでタイミーを立ち上げてみると、自転車で20分で行けるマクドナルドで15時から19時のデリバリー配達員の募集が。金額は4480円。18時から19時がウーバーイーツの夜のピークタイムと重なるので少し考えましたが、ここまでの5時間で2300円しか稼げていなかったので応募。手続きを済ませ、自宅にリュックを置いてマクドナルドへ。

店に着いて「タイミーで来ました」と伝え、店のQRコードをアプリに読み込ませ、マックデリバリーのアプリが入った業務用スマホとデリバリー用の服、バイクの鍵などを渡されバイトスタート。この日はウーバーも依頼が少なかったので、マックデリバリーの依頼もまったく入らず。

その間、店内のテーブル席からモバイルオーダーで注文した方のところに商品を持っていったり、ナゲットのソースの補充作業や回収したトレーを拭く作業を手伝うものの、それらもすぐに終わってしまい、半分以上の時間、ボーッと立っているだけで2時間が経過。17時を過ぎたところでようやく注文が入り、ウーバーイーツとは少し形が違った縦長のマックデリバリーのリュックに商品を入れて配達へ。

ここの店では3輪バイクで配達となっていたので、リュックを背負ったのも束の間、店の近くに置いてあるバイク後部の荷物ケースにリュックを入れてマンションへ配達。いつも配達しているエリアなのでパッと配達してすぐに店へ戻りました。

その後はどんどん配達が入り、5回配達したところで19時に。服やスマホなどを返却して、タイミーのアプリで店のQRコードを読ませて仕事終了。自宅へ戻って再びウーバーイーツの配達をしました。

結局この日の稼ぎは、ウーバーイーツが10時から14時と20時から23時の稼働で5700円、マックデリバリーが15時から19時で4480円、トータル1万円ちょっと。待機時間も時給を払ってくれるフードデリバリーのスキマ時間バイトは個人的にはアリだと思いました(バイク配達員は自転車配達員より1配達あたりの稼ぎが大きいので、スキマ時間バイトはやらなくてもいいと思います)。

ウーバーイーツの空き時間と違い、バイトの時間中は自分のスマホをいじることができないため、自分のようないつ仕事が舞い込むかわからない仕事をしている人にとっては不便な点もあります。ですが、2時間程度の短時間の仕事や朝7時から10時といった午前中だけの仕事などもあるので、フリーで仕事をやっている方にもオススメです。

しかも、この日の勤務終了後、アプリで振り込む手続きをしたら1時間も経たないうちに自分の口座へ振り込まれていたので、すぐにお金を手にしたい方にとっては便利なサービスだと思いました。

ただ、各地のバイト募集状況を検索してみると、スキマ時間バイトの募集が多いのは東京、大阪などの大都市圏が中心。最近、自分の中で地方で配達するのがブームとなっているのですが、各地で配達&スキマ時間バイトを楽しめるのはまだ先になりそうです。

文/渡辺雅史 イラスト/土屋俊明