2024年を迎えてすぐ大きな地震に見舞われた石川・能登地方。ライフラインが復旧したり、ボランティア活動の受け入れが始まったりと少しずつ復興に向けて動き出しています。また、3月には北陸新幹線の金沢―敦賀間が延伸したことにより、石川県に旅行に出かけて応援したい!という人も増えているのだとか。直接足を運ぶことができなくても、石川県のものを消費して応援したい!という方も多いのでは?日本全国のご飯のお供を食し、「おかわりJAPAN」を運営しているご飯のお供マニア・長船クニヒコさんが絶品「ご飯のお供」を紹介している本連載では、食べて楽しめる「石川県のご飯のお供」を紹介します。
海の幸の宝庫!石川県の絶品ご飯のお供5選!
①佃の佃煮「磯くるみ」
無添加にこだわり、石川県金沢市で職人がひと釜ひと釜、技を生かしながらじっくりと時間をかけて製造している佃食品の佃煮。くるみ、ぎんぽ白魚、川海老、ごまを炊き合わせた本品は、長年にわたり愛されている人気商品です。あっさりとした上品な甘さで飽きがこない味わいのため、ご飯のお供としてだけでなく、おつまみやお茶請けとしても楽しむことができます。
“ご飯のお供マニア”長船クニヒコさん「昭和21年創業、金沢市で加賀の味を伝承する『佃の佃煮』の磯くるみは、くるみ、ぎんぽ白魚、川海老を甘く炊き上げ、白ごまを合わせた佃煮です。主原料のくるみのほか、砂糖や水飴が入っているのでほどよい甘さが感じられ、ねっとりとした食感の中にクルミのサクッとした軽やかな食感が加わることによりさらに美味しく感じられます。また、しっかり噛み進めると小魚と川海老の旨味が広がり、いくら食べても飽きがこないのが特徴です。江戸の佃島で始まったといわれている佃煮ですが、参勤交代で全国各地に広がったと言われ、加賀藩では地元食材のくるみ煮やごり佃煮が根づいたそうです。そのため、関東・関西とはまたひと味違った佃煮を楽しむことができます」
▶︎購入サイト
②金沢ふくら屋「たらの子 缶詰」
日本で一番の製造量を誇り、北陸で年間8万缶売れるといわれる缶詰。天然の大きな真鱈の魚卵かつ、熟しているぎりぎりの時期である2〜3月の魚卵を厳選して使用し、金沢大野の醤油で作った秘伝のタレで炊き上げた一品です。一口食べると懐かしい味わいが口いっぱいに広がり、ご飯が止まらなくなります。
“ご飯のお供マニア”長船クニヒコさん「読売テレビ・日本テレビ系『秘密のケンミンSHOWで紹介されたこともある、石川県を代表するご飯のお供。最初に発売されたのは大正12年という歴史ある商品で、昔懐かしいレトロなパッケージデザインも目を引きます。缶詰には、醤油が染み込んだたら子がぎっしり!絶妙な甘みのある味つけとたら子の旨味を味わうことができます。たら子だけでなく、温玉、紅しょうが、刻みねぎをのせて『たら子丼』にして味わうのもおすすめです」
▶︎購入サイト
③金沢かさい「のどぐろ生姜しぐれ煮」
高級魚として知られる「のどぐろ」を贅沢に使った本格的なしぐれ煮。脂が乗った白身魚・のどぐろの旨味をぎゅっと閉じ込めながら甘辛く味つけをし、生姜の風味とごまの香ばしさが効いているのでお箸が止まらなくなります。ご飯にかけて食べるのはもちろん、お茶漬けやおにぎり、サラダなどにプラスして楽しむことも可能です。
“ご飯のお供マニア”長船クニヒコさん「高級魚ののどぐろは、島根県などの山陰地方が有名ですが、石川県でも上質な脂ののったのどぐろが水揚げされます。本品はそんなのどぐろを使ったしぐれ煮で、ホロホロっと身がほぐれて口当たりもよく、生姜がほんのり効いた甘辛味に味つけされているのでご飯が進みます。また、ごまが味・食感のいいアクセントに。のどくろを使用しているわりにはお手頃価格なのもうれしいポイントです」
▶︎購入サイト
④潮屋「能登いか 焼き塩辛」
“ご飯のお供マニア”長船クニヒコさん「能登半島で水揚げされた魚介類を取り扱い、金沢の伝統的な食文化を継承している逸味潮屋が手がける、ほかではあまり見かけない珍しいいかの塩辛です。能登で水揚げされた新鮮ないかを焼き、煮詰めたワタを絡ませて作っていて、生タイプのいかの塩辛のような独特な香りは多少あるものの、味がマイルドに仕上げられているので食べやすいと思います。焼いているので、生いかの塩辛とは異なるねっとりとした食感も◎。ワタで漬けたいかの塩辛は苦手という方にもぜひ食べていただきたい商品です」
▶︎購入サイト
⑤佃の佃煮「器茶漬け」
佃煮×最中の組み合わせである「加賀白峰」を発売して以来、新しい味覚の開発を進めてきた佃の佃煮。その後、最中の中に佃煮を詰めた「器佃煮」を2000年に発売し、試行錯誤を続ける中で、器の中に入れる佃煮をお茶漬け専用の具材へと変更して新たに発売されたのが本品です。最中を手で割り、ご飯にのせてお茶を注ぐだけでできあがるので、ささっと楽しみながらお茶漬けを味わうことが可能。無添加調理にこだわり、化学調味料、保存料、着色料を使用しておらず、素材の旨みがぎっしりと詰まっています。
ご飯のお供マニア”長船クニヒコさん「厳密に言えば、ご飯のお供ではなくお茶漬けですが、石川みやげとしてお馴染みなのでこちらもご紹介。『磯くるみ』と同じ佃の佃煮が手がける名物商品で、最中を割ってお茶をかけて食べるというものです。じゃこ椎茸、かつお昆布、梅昆布の3種類がありますが、最中の中には佃煮がぎっしりと詰まっていて、佃煮の甘みがしみでたお汁でご飯がどんどん進みます。最中のモチモチ感もあり、満足感もたっぷり。箱入りギフトセットもあるので贈り物にも最適です」
▶︎購入サイト
ご飯のお供とは?
一般的にご飯のお供に定義はなく、多くのご飯のお供を食してきた長船さん曰く「“単体としては成り立たない”おかずや調味料のこと。『味が濃く、単体では美味しくないもの、もしくは美味しいけれどいまいち物足りないもの』『それだけでは食事が完結しないもの』がご飯のお供に分類され、それだけを食べても満足感がなく、ご飯と一緒に食べて満足できるものをご飯のお供と考えています」
<代表的なご飯のお供>
おかず・丼もの系ご飯のお供 | 調味料系ご飯のお供 |
|
|
Profile/ご飯のお供マニア・長船クニヒコさん
北は北海道・南は沖縄まで日本各地のご飯のお供紹介するご飯のお供専門WEBサイト《おかわりJAPAN》を運営。今まで食べたご飯のお供の種類は1500種類以上。ご飯のお供マニアとしてテレビ・雑誌・ウェブメディアでの出演も多数。ご飯のお供専門ECサイトやリアルイベントの運営・企画を行う。
長船クニヒコTwitter
長船クニヒコInstagram