大岩剛監督が率いるU-23日本代表は現地4月29日、カタールで開催されているU-23アジアカップ(パリ五輪アジア最終予選を兼ねる)の準決勝でイラクに2−0で勝利。8大会連続のオリンピック出場を決めた。

 これで騒がしくなってきているのが、本大会での久保建英の招集だ。A代表に定着しているため、大岩ジャパンでの活動には参加していないレフティは、まだ22歳のため、年齢の面では“通常枠”で出場できる。ただ、五輪には招集の拘束力がないため、所属するレアル・ソシエダの了承が必要となる。

 大岩監督は以前、久保本人が出場に前向きだと明かしており、ファンからも参加を期待する声が出るなか、スペイン紙『Mundo Deportivo』は「クボとパリ大会。意見の相違があるかもしれない」と見出しを打った記事を掲載。次のように伝えた。

「日本はオリンピック出場権を獲得した。彼らにはスター選手がいるが、ラ・レアルは彼の参加を望んでいない。ラ・レアルの選手たちはここ数日、ラ・リーガとチャンピオンズリーグ、カップ戦を組み合わせた非常に激しいシーズン中に蓄積された疲労が見て取れる」
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 同紙は「日本からの情報によると、日本サッカー協会は久保の意向はパリ大会に参加することだと主張している。しかし、クラブはタケがオリンピックに出場することには賛成していない。彼らは、この2024年がアジアカップ参戦ですでに日本のウインガーにとって非常に激しい年だったと理解しており、彼らのスター選手がリーグ開幕前の数週間にこれほどの消耗にさらされないことを望んでいる」と綴っている。

「2024年オリンピックのサッカーはフランスの7つの都市で7月24日から8月10日まで開催され、次のラ・リーガのシーズン初戦は、まだ最終決定中であるが、8月16日に予定されている。これは、オリンピアンはプレシーズンに参加できず、リーグ開幕に向けて十分な準備を整えられないことを意味する」

 記事は、ソシエダのロベルト・オラベSDは先日の来日時に、「クボはすでに2021年の東京五輪と今年のアジアカップに出場しているので、健康について考えよう。今日のフットボールのスケジュールは非常に厳しいので、選手たちのケアをしなければならない」と発言したと紹介。そのうえで、こう綴っている。

「クラブはオリンピックのために選手を放出する義務はない。しかし、ラ・レアル関係者は昨日、我々の取材に対し、タケ・クボが招集され、オリンピックでの再出場を希望する場合、クラブと選手が話し合って合意に達するよう努めることを示唆した」

 クラブは参加を望んでいないものの、まだ出場の目があるようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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