活発化した「太陽フレア」の影響で、宮城県内でも11日夜からオーロラとみられる現象が観測されました。専門家は「50年に1度の現象」と話しています。

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星野誠気象予報士:
「午後10時前の加美町です。辺りは星の光しか見えませんが、写真を撮ってみると北の空が何となくピンク色になっているように見えます」

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11日午後10時頃、加美町で撮影した北の空の様子です。地平線近くがうっすらとピンク色に染まっているのが確認できます。

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こちらはアマチュア天文家の清野和裕さんが登米市で撮影した夜空です。林の向こうの北の空が色づいています。

アマチュア天文家 清野和裕さん:
「本州あたりまで見えそうという話が入ってきたので(登米市の)観測所に行って、どうせ見られないだろうけども後悔しないようにやってやるぞと」

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これらの現象について専門家は、オーロラではないかと話します。

国立極地研究所 片岡龍峰准教授:
「宮城県で北の方角に普段の夜空と違う赤みを帯びた発光がとらえられていれば、今回の磁気嵐に伴うオーロラだと思って合っている」

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今回のオーロラは活発な「太陽フレア」が立て続けに発生し、地球に大規模な磁気嵐をもたらしたため、普段見られない、緯度が低い地域にも現れました。仙台市天文台によりますと、1958年と1989年にも本州でオーロラが観測されたものの、このときに宮城県内で撮影できたという記録は残っていないということです。

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このため、宮城でオーロラの写真を撮影できたのは初めてとみられ、仙台市出身の片岡准教授も驚きを隠せません。

国立極地研究所 片岡龍峰准教授(仙台市出身):
「仙台からオーロラが観測できるということはあまり考えたことがありませんでした。過去50年では、ほぼ最大級の磁気嵐が起こって非常に広い範囲でオーロラが確認された」

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アマチュア天文家 清野和裕さん:
「全く考えられないようなことが起こる今は。ここでオーロラが見えるとは誰も考えなかったでしょうね」

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11日夜から12日未明にかけては、仙台市内や南三陸町でもオーロラとみられる現象が確認されました。片岡准教授は「太陽は27日周期で自転しているため6月も再び大規模なフレアが発生する可能性がある」と話しています。一方で片岡准教授は、大規模な太陽フレアに関して「衛星の損失や停電など深刻な宇宙天気災害が懸念される」と指摘しています。