■“昭和のオヤジ”が令和で大暴れする姿にスカッ
2024年1〜3月放送ドラマを対象に開催した第119回ザテレビジョン・ドラマアカデミー賞の受賞者を発表中。主演男優賞は、「不適切にもほどがある!」(TBS系)の阿部サダヲが受賞した。阿部が演じたのは、昭和から令和にタイムスリップする小川市郎。コンプライアンスで縛られた現代で不適切な発言を連発する一方、娘への愛情もしっかりと感じさせる見事な演技に、「昭和のオヤジを体現し、コンプラだらけの令和で大暴れする姿にスカッとした」「歌もうまいし、これだけ笑わせて泣かせられる俳優は他にいない」との声が相次いだ。

■「宮藤官九郎さんが市郎を愛すべき人物として描いてくれました」
演じた市郎について阿部は、「最初の段階で『市郎は“地獄のオガワ”で不適切な人』と聞いただけ」だったというが、「脚本の宮藤官九郎さんが市郎を愛すべき人物として描いてくれました」と感謝。

「市郎は、娘と亡き妻を思う純愛の人。自分と純子の運命を知ってから、ずっと揺れていましたよね。愛する娘を助けたいけれど、その先、孫娘が生まれてくる未来を変えてもいいのかと…。『昭和に戻れないということは、死なずに済む』と思ったり『最終回が決まっていないなんて、最高じゃん』と言ったりするのも、人間らしくていいなと思いながら、演じていました」と、人間味あるキャラクターに魅力を感じていたという。

■「これまで演じたものが全部出せたような気がします」
また作品全体については「親子の物語、そして震災の話など、このドラマには宮藤さんが描いてきた要素が詰まっていたと思います」と語り、「宮藤さんと磯山晶プロデューサーの座組には『池袋ウエストゲートパーク』(2000年TBS系)から出させてもらっていますが、これまで演じたものが全部出せたような気がしますね」と胸を張った。

■「時代劇のスピンオフなんてできたらいいですね」
演出面では、毎回のミュージカルシーンも話題に。「その度に歌を録音して振り付けを覚えるのは、やったことのない挑戦でしたが、共演の皆さんは歌も踊りもうまい。頼もしかったです」と振り返った。

また、続編を望む声には、「タイムマシンがあるなら、江戸時代にも行けるわけだし、時代劇のスピンオフなんてできたらいいですね」と期待を寄せていた。