杉咲花が記憶障害を抱える脳外科医を演じる、医療ヒューマンドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」(毎週月曜夜10:00-10:54、カンテレ・フジテレビ系※初回は夜10:00-11:09)の第6話が5月20日に放送された。ミヤビ(杉咲)に触発されて院長の藤堂(安井順平)が患者を応援する姿を見せて感動を呼んだ。X(旧Twitter)でも「院長先生が怒ったシーン、マジでめちゃくちゃよかったですね……」「藤堂いんちょーーーーー!!!あなたまじで素敵すぎる!!」と藤堂院長を絶賛する声が寄せられ、トレンド入りを果たした。(以下、作品のネタバレを含みます)

■“記憶障がいの脳外科医”の再生の物語

本作は、“記憶障がいの脳外科医”という前代未聞の主人公・ミヤビ(杉咲)が、目の前の患者を全力で救い、自分自身も再生していく新たな医療ヒューマンドラマ。原作は、「モーニング」(講談社)で連載中の同名漫画で、元脳外科医である子鹿ゆずるが描く“リアル脳外科医”の世界が、医療従事者のみならず、各方面から絶賛されている話題作。

丘陵セントラル病院の脳外科医・川内ミヤビを杉咲が演じるほか、同じく脳外科医で優秀だが変わり者の三瓶友治を若葉竜也、救急部長で脳外科も兼務している星前宏太を千葉雄大、看護師長の津幡玲子を吉瀬美智子、ミヤビの主治医である関東医大病院の脳外科教授の大迫紘一を井浦新が扮する。主題歌はあいみょんの「会いに行くのに」。

■患者の会社の人間に会うミヤビに藤堂を釘を刺す

1年半前、不慮の事故で脳を損傷した脳外科医の川内ミヤビは、過去2年間の記憶をすべて失い、新しい記憶も1日限り、寝て起きたら前日の記憶がなくなってしまう記憶障害に。ミヤビの1日は毎朝5時に起きて机の上の日記を読み、失った記憶を覚え直すことから始まる。

現在は、関東医科大学病院脳神経外科の教授・大迫紘一(井浦新)の治療を受けながら、記憶をなくす前の研修先だった丘陵セントラル病院に勤務しているが、医療行為は一切行わず、看護助手として働いていた。しかし、同じ脳外科医・三瓶友治(若葉)に促されて手術を無事に成功させ、脳外科医に戻ることを考え始める。

過去に脳出血の治療を受けた山本健太郎(鈴之助)が、てんかん発作を起こし運び込まれる。一度発作が起きると今後も繰り返す可能性が高いことから、山本には抗てんかん薬が処方されることに。山本は職場に復帰するが、会社から休むように言われてしまう。

後遺症があるから仕方ないというように話す山本に、ミヤビは「一度、私が上司の方とお話してもいいですか?」という。後日、ミヤビは院長の藤堂とともに山本の職場を訪れ、藤堂は「トラブル禁止だからね」とミヤビに釘を刺す。

■藤堂「特別扱いではなくて理解して欲しいと申し上げているんですよ、うちの川内は」

ミヤビは山本は会社を休む必要はないと説明するが、会社の人間は何かあったらミヤビが責任を取るのか、山本だけ特別扱いするわけにはいかないと言う。ミヤビが反論できずにいると、藤堂が「特別扱いではなくて理解して欲しいと申し上げているんですよ、うちの川内は」と口を挟み、「患者さんが社会復帰して一番辛いのはできることさえさせてもらえず可能性を絶たれてしまうことなんです。かく言う私も最近それを学んだんですがね」と続ける。

うちの会社の問題なのでという会社側の人間に「ところで、山本さんは半年前、障害者枠で再雇用されたんですよね?であれば、障害者雇用促進法によって会社側としても税制優遇などのメリットがあったはずですよね。そのことについてはどうお考えなんでしょうかね?」と詰め寄ると会社側の人間は黙り込んでしまうのだった。

長いものには巻かれろ主義的に見える藤堂が毅然と対応する姿に胸が熱くなった。X(旧Twitter)でも「院長先生が怒ったシーン、マジでめちゃくちゃよかったですね……」「藤堂いんちょーーーーー!!!あなたまじで素敵すぎる!!」「看護助手してた前までのミヤビちゃんの事やん!こんなん更に泣くー!」と藤堂院長を絶賛する声が寄せられ、トレンド入りを果たした。

◆構成・文=入江奈々