阪神が23日のDeNA戦(横浜)で土壇場の9回に2点差を引っくり返し、5―3で執念の逆転勝利をつかみ取った。雨中の中、大逆転劇の「MVP」に岡田監督が指名したのはシェルドン・ノイジー外野手(29)だった。

 1―3で迎えた9回は代打・糸原、近本、中野の3連打で無死満塁とし、森下の押し出し死球で1点差。さらに大山の中前適時打で同点となったところで、ノイジーに打席が回った。「チームのために自分のできることをやりたい」。心の中でそう唱えた助っ人はマウンドの徳山から押し出し四球を選ぶと、味方のいる三塁ベンチに向かって雄たけびを上げた。

 この日は2安打を放っただけでなく5回にも浜口から押し出し四球を選び、計2打点をマーク。大逆転でのチーム7連勝に貢献し、勝利の列では満面の笑みでナインとハイタッチを交わした。

 ヒーローインタビューでは「天気に関係なく応援してくれるファンのおかげ」と口にし、敵地の雨中で横浜のファンに負けない声援を送った虎党に感謝した。

 試合後の岡田監督も「MVP? ノイジーやな。あんまり状態は良くないんやけどなあ。相手もダメージ大きいやろ」とコメント。5番を任せたヒーローへの賛辞を惜しまなかった。