【米国マサチューセッツ州ボストン28日(日本時間29日)発】レッドソックスの吉田正尚外野手(30)はカブス戦に「6番DH」で先発し、2打数1安打で打率を2割7分5厘に上げたが、第2打席でライナー性の中前打を放った際に左手親指を痛め、第3打席で代打を送られベンチに退いた。

 吉田によると、患部は左手親指の付け根あたりで、「カット系の、詰まった感じの衝突みたいな感じ。腫れてはいるけど、明日休みですし、しっかり休んで」30日(同1日)のジャイアンツ戦に向けて大事をとった判断という考えを示した。試合はレッドソックスが5―4でサヨナラ勝ちを収め、このカード2勝1敗で勝ち越し、貯金を3とした。なお、この日メジャーに昇格した上沢直之投手(30)は初回からブルペンで待機したが、メジャー初登板の機会は訪れなかった。

 吉田はカブスの先発右腕ウェスネスキと2度対戦。初回の第1打席は二死一、三塁の場面で迎えたが、初球、95マイルの内角ストレートに詰まらされ、ボテボテの一ゴロに倒れる。

 そして問題の第2打席は3回、二死一塁の場面。2―2からの5球目、一走ウォンが二塁へスタートを切っていたが、吉田はやや甘く入ってきた95マイルのストレートを、打球速度は86・1マイルだったがライナーで中前に弾き返し、一、三塁に。吉田は「ちょっと詰まったが、いいところに飛んでくれたと思う。ゴロにならずに、(ボールの)内(側)にはしっかり打てたかなと思う」と振り返ったが、その後、痛みが引かなかったようで、6回の第3打席で代打を送られ、ベンチに下がった。

 多くの投手がストレート系の動くボールを投げる大リーグではよくあることというが、吉田は1年目の昨季、「アメリカでは芯を外した時の痛みが半端じゃない」と話していた。今回は自らコーラ監督に申し出るほどの痛みだったようだが、レントゲン検査などの予定は「ないですね」と話した。

 また吉田は上沢のメジャー昇格について「レイズ(とのオープン戦)で何回か対戦する機会があったが、なかなかしゃべる機会がなかった。日本では敵でしたが、こうしてアメリカでチームメイトになるし、一緒に活躍出来たらいいと思う」と語った。