F1公式サイトが、レッドブル退団を発表した〝天才マシンデザイナー〟エイドリアン・ニューウェイ最高技術責任者(65)の進路を予想し、移籍先の最有力候補として意外なチームを予想した。

 ニューウェイ氏は1日に、2025年第1四半期でレッドブルを退団することが発表された。〝空力の鬼才〟としてF1界に旋風を巻き起こしてレッドブルでも常勝軍団を築いたが、クリスチャン・ホーナー代表の性的スキャンダルを巡ってチームに内紛が起き、退団を決断したとみられる。

〝タイトル請負人〟の争奪戦がスタートする中で、F1公式サイトがニューウェイ氏の今後について特集を組んだ。

 まずは「フェラーリが最も推測される選択肢であり、最も論理的な次の一手となるだろう」と本命視されるフェラーリがやはり有力と指摘。加えて、アストンマーティン、古巣のマクラーレンやウィリアムズなどの可能性も列挙した。

 だが、その上で「かつての栄光を取り戻すのを手伝うのは魅力的かもしれないが、彼は別のチームに参加したいと思う可能性が高い」とそれらのチームよりも有力視される移籍先があると強調。2026年からF1に参戦するアウディだ。

「26年にザウバーをワークスチームとしてこのスポーツにデビューし、一躍注目を集めたいと考えているアウディに道が開かれる可能性がある」と指摘し、その理由をこう説明する。「彼らには予算があり、成功するためのコミットメントがあり、ゼロからスタートすることがニューウェイにとって魅力的かもしれない」。世界的な巨大メーカーのアウディは資金力も潤沢。それにも増して、新チームを立ち上げから作り上げるという長期的なプロジェクトが、ニューウェイ氏の重視する〝職人魂〟を刺激するというわけだ。

 ニューウェイ氏の決断に注目が集まる。