新日本プロレスのデビッド・フィンレー(30)が、IWGP GLOBALヘビー級王座奪回後の青写真を明かした。急きょ4日福岡大会でニック・ネメス(43)への挑戦が決定的となったフィンレーの思惑は――。

 フィンレーは3日の福岡大会で「NEW JAPAN CUP(NJC)」覇者・辻陽太とのシングル戦に激勝。メインで棚橋弘至を退け初防衛を果たしたネメスを襲撃すると、4日大会での王座戦が緊急提案された。

 フィンレーは体調不良によりNJC準々決勝を棄権したもののGLOBAL王座奪回の思いを明かしていただけに、最速での挑戦はまさに狙い通りだ。取材に対し「GLOBALはIWGP US・UKのベルトを破壊した俺のためにつくられたものだ。このプロレス界にはいろいろな世界王者がいるが、GLOBALは唯一無二。俺が取り戻してIWGP世界王座はもちろん、WWEやAEWのベルトを超えるものにしたい」と同王座へのこだわりと野望を口にした。

 団体最高峰のIWGP世界王座は米AEWのジョン・モクスリーに流出中。AEWマットでの王座戦が唐突に行われるなど、その扱いに不満をあらわにする新日本の選手が続出している。

 しかし、フィンレーは「怒っているヤツらの気持ちも分かる。ただ、今はモクスリーが王者なので好きにする資格はあると思う」と持論を展開。「今後も同じことがあれば、日本でまったく知名度のない選手にベルトが渡るリスクもあるだろう。だが、そうなっても問題ない。俺が新日本を救ってやろう。その時は自分が取り戻しにいって、2冠王者になればいいだけだ」と寛大な姿勢を示すとともに2冠取りも見据えた。

 自身率いる「バレットクラブ・ウォー・ドッグス」は今シリーズからノアのジェイク・リーとも共闘。勢力を拡大中のフィンレーが、新日本の中心を狙う。