27日、春の大型連休が始まった。新型コロナの「5類」移行後初のゴールデンウイークとなった上に、青森県内は夏の到来を思わせる陽気に包まれ、各地の行楽地は多くの観光客や家族連れでにぎわった。

 青森市の合浦公園では同日夜、花火が打ち上げられた。多くの見物客が繰り出し、桜と色とりどりの大輪との共演に酔いしれた。

 園内の桜はまだ「散り始め」で見ごろが続いている。花見客はぼんぼりの明かりの下で車座になって宴会を楽しんだり、50店以上並ぶ出店を回ったりして思い思いに楽しんでいた。

 神奈川県から市内の実家に帰省した比良恵さん(38)は「桜がまだ咲いていて良かった。昼もまた来たい」。娘の栞さん(7)は「近くで見た花火の音が大きかった」と笑顔を見せていた。

 青森市浅虫の県営浅虫水族館にも午前中から大勢の人が訪れた。市内から家族で来た徳田芽生(めい)さん(新城小3年)は「最近来ていなかったので来たかった。ペンギンを見に来た」とにっこり。父の和哉さん(49)は「(館内は)涼しくていい。癒やされる」と満足そうに話した。

 新型コロナの5類移行後も、同館は混み合わないよう連休中はイベント開催を控えている。広報企画グループの石田勝則さんは「インフルエンザの心配もある」と説明し、受け入れ側の配慮がまだ続いていることをうかがわせた。