モレイラ騎乗のエートラックスが兵庫チャンピオンシップを逃げ切りV(兵庫県競馬組合提供)
モレイラ騎乗のエートラックスが兵庫チャンピオンシップを逃げ切りV(兵庫県競馬組合提供)

兵庫チャンピオンシップ2024

[JpnⅡ兵庫チャンピオンシップ=2024年4月29日(月曜)3歳、園田競馬場・ダート1400メートル]

 29日に園田競馬場でJpnⅡ兵庫チャンピオンシップ(1400メートル)が行われた。今年から千四に距離が短縮されたこともあり、メンバーレベルは上がり、騎手も一流どころが勢揃い。祝日ということもあり場内は終始大盛況だった。

 レースは1番人気に支持されたエートラックス(牡・宮本)が3馬身差の快勝。名手モレイラを背にハナを奪うと最後まで末脚が衰えることなく、鮮やかに逃げ切り3連勝を決めた。良馬場の勝ち時計は1分28秒4。2着に4番人気のチカッパが入り、さらに2馬身半遅れた3着には6番人気のモズミギカタアガリが追い込んだ。JRA勢が表彰台を独占したが、2番人気だったイーグルノワールが4着に敗れて3連単は1万7220円の好配当が飛び出した。

 殊勲のモレイラは「いい馬です。ゲート裏で高ぶって緊張感があったのですが、うまくコントロールできました。スタートを決めて逃げたらすごく乗りやすく、勝てたのは馬のおかげです。VTRを何度も見てゲートが速いのは分かってましたから。小回りに耐えて重賞を勝てたので、これからいろんなところでもっと勝てると思います」と愛馬をたたえた。

 管理する宮本調教師は「バイオレットSのデキはキープしていたと思う。使いつつ強くなってるね。外国人ジョッキーに2度続けて乗ってもらって馬が進化した。今日はモレイラの好きなように乗ってくれと。(逃げたので)見ていて楽だった。スタートがセンスが良くて、前で競馬ができて、しまいもしっかりしている三拍子揃った馬。重賞を勝てたし、とりあえずひと段落」と安堵の表情を見せた。また、今後については「4勝したので選択肢は広がったのが大きいね。オーナーと相談してからだけど、たぶん放牧に出すと思う」とコメントした。

吉村智「チャンスかなと思ったが…」

 2着チカッパ・吉村智騎手「一歩目をつまずいたがいい位置を取れた。7番(ギガース)が行ったのでチャンスかなと思ったが、後ろから見ていて勝ち馬の手応えが抜群でしたからね。僕のも伸びているんですが、それ以上に向こうも伸びているので」

 3着モズミギカタアガリ・M・デムーロ騎手「テンションが上がってスタートであんなことに。後ろからになったが、道中はうまく回復できたしいい脚を使ってくれた」

 4着イーグルノワール・武豊騎手「前へ行きたかったけど行けなかった。砂をかぶると全然。モマれ弱いね。でも、こんな競馬に慣れればもっと走るのでは。現状は距離は短いほうが良さそう」

 5着ギガース・森泰斗騎手「僕の馬にはちょうどいいペースだったので思い切って勝負したんですが相手が上でしたね。負かしに行った結果なので(5着は)仕方がない」

 6着クルマトラサン・矢野貴騎手「変なクセはないけど砂を嫌がるみたい。千四は少し忙しいが、外に出したら最後はいい脚を使ってくれた」

 7着リケアサブル・吉原寛騎手「状態は良かったし、いい感じで追走できたが、ペースが上がると厳しくなった。でも、頑張ってます。この先も地方馬同士の重賞ならチャンスがありそう」

著者:東スポ競馬編集部